第111話 話しは飛ぶが、齢九二歳の昭和の昔話……。(13)
昭和一桁産まれの御老体の『ふぅ』と、いった嘆きの口調、台詞に対して家のおじさんはね。大変に失礼極まりないことを思うのだよ。
「(うわぁ~。また、年寄りの昔話……。第二次世界大戦の頃、最中の、自分自身の青春時代や武勇伝が始まりだした……)」と。
あの頃、あの時代を知る者。知っている数少ない人達の大変に貴重な大事な昔……。激闘の昭和時代を一桁のそれも、確か? 昭和二年と言う時代に産まれた御老体の貴重な話し。と、いうか? 嘆き、愚痴に対して、今度は流石に、家のおじさんも苦笑いを浮かべることは控えたけれど。
それでも、己の心の中では、大変にけだるく、不快、不満、日本がアジア諸国の人達に対して、大変に酷い事をおこなった。だから日本人は悪者だと。幼少期から学校で平和教育と言う名で、さんざん教わった頃。昭和の戦時中の話しは、昭和の戦争を知らない世代に産まれたおじさんはね。余り聞きたくはない。なにのだ。日本人として恥ずかしと思うぐらいは、この世代……。
御年五十を過ぎたおじさんの前後の世代の人達は、思うに違いない。と、いうか? 思っていると思う?
実際は、どれが本当で、どれが嘘なのかは、未だわかっていない。と、いうか?
今のこの【令和】の情報社会では、家のおじさんの幼少期の情報、テレビ、雑誌、マンガに、小説……。
あっ? それと? 学校の教育、授業で担任の先生達からしか情報を得ることができていないのに。
家のおじさんの自国、日本が大変に悪い国だと思い込みながら育っているからね。
今のように、というか?
今の若者達みたいに、SNSから情報……。各動画サイトから、色々な思想、意見のある動画を見て確認、己の脳裏で、『自分の母国が、悪い? 悪くない?』どちらが本当のことなのか思案をすることができなかった世代……。
そう、占領軍、GHQの監視下でできた教育方針──。只自国日本が悪い。悪者なのだと『平和教育』と、言う名の洗脳教育下で育った世代の終わりの頃の者達だからね。家のおじさんはね。ついついと昭和一桁産まれの御老体の話しを怪訝しく聞いてしまう。と、いうか? そう言うところがあるのだ。家のおじさんはね。幼少期の頃から。
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