第94話 ふふふ、今度は私かな?(10)

 そう、駆られたからね。フムフム、どうしようか? と思う。


 と、言いたいところなのだが。


 この頃の絵里ちゃんは幼い子供……。冒頭シーンのような、JK小悪魔仕様の活発な絵里ちゃんではない。ないのだ。


 だからさ、未だ幼い少女時代の可愛らしく初々しい絵里ちゃんだから。と、いっても。今のJK小悪魔仕様も大変に容姿の整った魅力的少女だから。今の彼女が可笑しいと言う事はないので。その辺りは誤解をしないで奉しい。


 まあ、話しが少しばかり飛んだので、また元に戻す事にする。


 とにかくさぁ、この頃の絵里ちゃんは未だ幼少期の初々しい頃の少女だから。自身の両親二人に対して反発、反抗期を他人の目の前で見せる事はないので。


 先ずは、おじさんから私【クランベリー】の試食を受け取る、受け取らないかは、少女の両親に委ねる事になる。


 だから幼い絵里ちゃんは、お母さんとおとうさんの方をチラチラと凝視しながら確認をとる。


「絵里、頂きなさい……。おじさん、本当にすいません」


「いいえ、いいえ、どういたしまして……。はい。お嬢ちゃん……」



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