第92話 ふふふ、今度は私かな?(8)

「そ、そうじゃろぉ? 美味しいじゃろぉ、お姉さん? 美味いじゃろぉ?」


「うん、美味しい。おじさん……。この【クランベリー】は美味しいね」


 お姉様が、私【クランベリー】を試食して、『甘酸っぱくて大変に美味しい物』と、高評価をくれ、頂ければ、自ずとお姉様の真横で、自身の母が、私【クランベリー】を試食する様子を興味津々に見ていた絵里ちゃんも大変に興味が湧いてくる。


 ましてや? 先程家のおじさんが絵里ちゃんのお母さんこと、お姉様に、私【クランベリー】は、大変に美容に良いからと、お姉様のような美しい女性には、大変に向いている。


 そう、家のおじさんが声高く、興奮気味にお姉さんのような美しい女性に、私【クランベリー】は大変にお似合いだと、試食を勧めていたからね。彼女──。そう、絵里ちゃんも未だこの頃は、彼女も幼い少女の容姿の頃ではあるのだが。


 それでも絵里ちゃんも女の子。女性なのだよ。ましてや彼女は? 幼い頃から大変にお茶目な女の子。それに? 先程の彼女の容姿……。




 まあ、JK仕様の絵里ちゃんの事だけれど。未だ女子高生の少女なのに、頭の髪の色は、校則違反の薄いカラーを入れ、高校指定の白シャツの胸元を大きく開け着崩し、スカート丈の方も通常よりも、膝上を短くしている仕様を見て確認をすれば分る通りで、彼女は己の容姿には、かなり気を遣う少女だから。美容に良い物。綺麗になれる物だと、自身の母が、家のおじさんから説明を受けながら試食をしている私【クランベリー】が気になって仕方がない。


「ママ? それ美味しい?」




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