第91話 ふふふ、今度は私かな?(7)

【竹炭豆】の試食を家のおじさんから勧められた時には、猜疑心、不快感、怪訝しい表情をしながら【竹炭豆】を掴み、取り、握り、見詰め──。かなりの分数を有してから。お姉様の麗しくリップで輝く唇を開けて、【竹炭豆】の試食を御所望されたのに対してね。私【クランベリー】の時は、と、いっても?



 今お姉様自身が私【クランベリー】の試食を家のおじさんから受け取り摘まんでいる最中……ではないね?



〈パク〉


『パクパク、ムシャムシャ』と、お姉様は口から音を出しては、いないからね。(笑)

 お姉様は、家のおじさんが褒め称えてくれたから、レディ、淑女様へと変貌を化しているから。彼女はお淑やかに……。




 そう、できるだけ食音を立て出さないようにしながら私【クランベリー】を食べられましたとさぁ~。


 そう、お姉様は、自分自身を褒め称えてくれる家のおじさんへと猜疑心、嫌悪感、不快感等はとうに忘れて、自分を褒めて称えてくれる彼を高評価、好意的になっている状態だから、嫌悪感無く、怪訝しい表情もしないで、あっさりと私【クランベリー】を試食して。


「本当~。本当ね~。おじさんの言う通り~。この【クランベリー】は、甘酸っぱくて美味しい。私好みかも~?」と。


 家のおじさんへと呟く。


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