第75話 俺は暗黒神! 竹炭豆様だ!(10)
「ママ~。便秘にいいんだって~」
今の家のおじさんの説明を聞き絵里の奴がママさんに、と、言うか?
自身の持つ、未だ小さくて可愛い筈の唇の端を吊り上げ、小悪魔みたいにニャニヤと苦笑──。意味深にママへと呟く。
「もう~。何を言っているの、絵里は~」
絵里の苦笑交じりの意味深な笑みと台詞──。自身が便秘気味だと言う事を他所様の目の前で呟くなと、でも言いたい様子……。
不満のある顔と声色……。自身の頬を薄く桜色に染めながら絵里へと呟くのだ。ママはね。
でもさ、その様子が何とも可愛い。と、俺がママの麗しい顔の近く──間直で凝視してふと思うぐらいにね。
「えぇ~、でも、お前は、絵里の言う通り便秘じゃないか」
自分自身が便秘だと言う事を他人……。
そう、家のおじさんの目の前で、オブラードに包んだように柔らかく、遠回しに囁く訳ではなく。威風堂々と胸を張り、だけではないか?
苦笑を浮かべ、嘲笑うよう告げてきた絵里に対してママが、照れ恥ずかしそうに不満を漏らしていると。
二人の後ろ──。
家のおじさんに試食を勧められても。相変わらず俺様【竹炭豆】を口に入れ食べる事もしないで、自身の妻と娘の様子を見守るように、二人の後ろから凝視していた絵里のパパが、二人の会話に割って入ってきた。
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