第70話 俺は暗黒神! 竹炭豆様だ!(5)
でも、自分自身の着の身着のまま、他人に気を遣わないスローライフを獲った、家のおじさんだから。絵里達、仲の良い家族を凝視しても、自分自身は致し方がない。家庭の幸せ、己の子が大きくなる様子。将来はどんな者になるのだろうか? と、思いながら。子の誕生日を祝いながら成長を祝い、見守り、成人……。自分自身の子を社会へと出していく幸せと充実感を味わう事は、家のおじさん自体には縁の無かった事なのだと諦めながら。家の怖顔のおじさんは、第二の人生も独り身で暮らしている。
そう、暮らしてはいるのだが。俺様【竹炭豆】達も五十歳をとうに過ぎた、老いていくおじさんを凝視して偶に思う事があるのだ。
このままだとおじさん。あんたは独り身だから、孤独死をする可能性が大だ。
だから俺様達──菓子や珍味、ドライフルーツ……。
家のおじさんの取扱品目、商品アイテム達は心配でならないのだ。家の怖顔のおじさんの事がね。
できれば、家のおじさんに、自身の気の合う異性を見つけ。彼女に勇気を振り絞り。今後の余生を共に暮らして欲しいと嘆願。そして、仲良く手を取り合い、寄り添いながら今後の余生を暮らしてもらえれば、俺様達も安堵できるのだが。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます