第68話 俺は暗黒神! 竹炭豆様だ!(3)
そんな様子の二人に対して家の叔父さんは、『チラリチラリ』だ。己の瞳を動かしているのが、俺様【竹炭豆】の、やはり漆黒色の瞳に映るのだ。
と、なれば?
家のおじさんは己の脳内で、「(さてさて、どちらから試食をさせて、落としてしまおうか?)」と、独り言を漏らしながら思案──計略。策を練っているに違いない。
だってさ?
「(う~ん、よし! この娘(こ)のお母さんの方が【竹炭豆】に興味津々のようだから。最初にお父さんからではなくて、お母さんの方からアタック──チャレンジをしてみるか?)」と。
家のおじさんは思うのだよ。
と、なれば?
先程俺様【竹炭豆】のツレの一人である芋の奴……。
そう、【芋かりんとう】の奴が苦笑、嘲笑いしながら説明、告げていた家のおじさんの【キモ笑み】をまた披露だ──。
『ニヤリ』とね。
己の口の両端を吊り上げ──『ニヤリ、ニヤリ』と、絵里達家族に振り撒き始めるのだよ。
『おいでませ』とでも、言葉を漏らしたい。
そう、家のおじさん自身の両手を合わせ、擦り、客の機嫌をとる商人(あきんど)達のような振る舞い。様子でさ。絵里達親子へと、大変に気持ちが悪い【キモ笑み】を浮かべながら愛敬を振り撒き──。
「お姉さんもこの【竹炭豆】摘まんでみて──。そして試食をしてみて──」
と、告げる。
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