第63話 見た目容姿が大変に悪い俺だけれど……(2)

 その後はさ、俺や家のおじさんに遠慮をしているのだろうか? 絵里のパパは、と、言うことは無いか。(笑)


 相変わらずこの俺様を青空の下──。己の指を使用したまま天空へと掲げ、怪訝しい表情、苦笑しながら。太陽の陽で黒々と光り輝く俺の容姿を凝視したままの状態でいる。


 そう、この神々しい俺様のことを異物、毒物、もう既に賞味期限が切れた者達を見るような不快、猜疑心のある目で苦笑──。


 この俺様のことを食べようか? 食べないようにしようか? どちらにするべきかを、思案しているように俺には見えるから。俺は不快──。


 そう、絵里のパパへと俺も不快感を募らせ、我慢……。絵里のパパが俺のことを侮る様子をしてくるから。俺自身も耐え忍べなくなり。己の心の奥底から怒りがこみ上げてきた。


 だから俺様を侮る絵里のパパのことを。俺は己の目を細め、ムスっとした怪訝(けげん)な表情をしながら見詰め返す、ではなく。


 俺は絵里のパパを睨んでやったのだ。俺自身が絵里のパパへとムカついて仕方がないからな。


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