第38話 おじさんとJK(25)
だから、そんな幼い娘を凝視した絵里ちゃんの両親……。お母さんの方だけれど。
「絵里……」と、心配そうな声色で、自分達の後ろへと隠れ怯えている幼い娘へと声をかける。
まあ、そんな様子……。
自分自身の生まれ持った怖顔のためにいくら声をかけ誘い。
そう、「いらっしゃい~!」「食べていきんさいぃ~!」「試食だけでいいですよ~」と。食品トングで僕【芋かりんとう】を掴んで差し出し、手招きをしようが。僕達のおじさんの怖顔で幼い少女……。
絵里ちゃんがブルブルと怯えているようだから。
「ここは致し方がない……。諦めよう……。そして、次に声をかけ目が合うお客さまへと購入してもらうようチャレンジをしてみよう。ねえ~、おじさん……」と。
僕達お菓子や珍味、ドライフルーツ達も思いながら。おじさんには聞こえ──。声は届かないと思うけれど。独り言のように言葉も漏らし。幼い頃の絵里ちゃん達親子の購入を諦めるよう説得をしたのだ。
まあ、こんな事態になれば当たり前だけれどさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます