第27話 おじさんとJK(14)

〈チラリ〉


『ゴクン……』


 あらあら、JKのお嬢さまの目線が動いたね。


 怖顔のおじさんの顔を下からチラリと優しい瞳で見ていた彼女の視線が僕【芋かりんとう】達へと変わる。


 と、同時に。JKのお嬢さまの細くてしなやか喉が鳴る音が聞こえてきたよ。

 と、なれば?



 次に彼女が起こす行動は……。



 そう? 自身のしなやかな手を動かし、指先を動かすことになる。


 そして、怖顔の僕達のおじさんが思案をし、販売台の上に、丁寧に並べられた僕【芋かりんとう】他、誰を選ぶのかということになるのだが。


 一体JKのお嬢さまは誰を選ぶのだろうか?



 僕【芋かりんとう】や他の商品達も含めて皆緊張が漂い始める。と、同時に。自身の胸をドキドキとさせ待機をし、JKのお嬢さまのしなやかな指を待つのだ。


〈ッ……〉


「あっ!」


 僕の口から思わず声が漏れる。


 また漏れると同時に。


「おじさん! これ、一本もらっていくね~!」と。

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