第17話 おじさんとJK(4)

 今日のような雲一つない晴れ晴れとした天気の朝。その中で昇っているような朝日のように明るい声の持ち主へと視線を変えた僕【芋かりんとう】と。怖い顔をした僕達の主であるおじさん。みんなで仲良く声の主へと視線を変える。


「お姉ちゃんか……。おはよう……」


 僕達の主である怖顔のおじさんは、明るい声の持ち主を凝視して直ぐにこんな台詞を漏らすのだ。


「うん、そうだよ~。おじさん~。うちだよ~。うち~」


 おじさんの漏らした台詞を聞き、女性は少しばかり不満のある声色で言葉を返してきた、だけではなく。


「もしかして? おじさん? 自身の顔を上げ、うちの顔を見るまでは。うちが誰だか気がつかん、かったの?」


 更に女性は。と、言っても彼女の容姿を凝視すればわかる通りで。彼女は大人の女性ではないのだ。


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