第16話 おじさんとJK(3)
なのに、彼女は?
そう、先程僕達の怖顔をしたおじさんへと平気に。平素を装いながら安易にね。『おじさん、おはよう~』と朝の挨拶。それも、女性の声色からすると?
朝から大変明るく爽やかな気分だと、誰が聞いてもわかるぐらいの声色で、僕達の怖い顔をしたおじさんへと声をかけてきた。
だから怖顔のおじさんは、お店の仕度──。手作業をする行為をやめて、明るく爽やかな声音がした方へと視線を変える。
「……ん?」と。
怖顔のおじさんは声を漏らしながら視線を変えたのだ。
そして返れば彼の口から「あ、ああ……」と声が漏れてくるのだ。
だから僕【芋かりんとう】は、家の怖顔のおじさんの声色を聞き──。
先程僕達の怖顔をしたおじさんへと、明るい朝の挨拶をしてきた女性は、彼の身内若しくは、知人なのかな? と思う。
また思うと同時に僕【芋かりんとう】も、家の怖顔のおじさんにつられ続くように声音の主。彼へと気軽に。それも、今日の明るい朝の太陽に負けないくらいの、明るい声色で朝の挨拶『おはよう~』と、家の怖顔のおじさんへと声をかけてきた女性へと視線を変えてみたのだ。
◇◇◇◇◇
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