第11話 僕は紫芋かりんとう(5)

【芋かりんとう】の奴は、僕の話しを聞き、今にも泣きそうな声色。そう、『半ベソ』をかきながら、自分の意見が正しいと再度主張をしてきたのだ。


 だから僕は、自身の長くて硬い身体を強引に曲げながら「うん」と頷き、再度同調をしてみせる。


 そう、してみせるのだが。でも僕は、再度自身の口を開いて彼、【芋かりんとう】に「でもね?」と問いかけ。更に自身の意見を彼に告げたのだ。取り敢えず彼に微笑みかけながらねぇ。


「【芋かりんとう】? 女性は美を求める者……。だから少しぐらいは甘い物も我慢ができる……。そう? 自分自身の美を求め追及するためならば、少々の事は耐え忍ぶ事が可能なのだよ。だから僕【紫芋かりんとう】のように甘みも少なく、美容と健康に良い物と、売り場で【おじさん】に聞けば。君【芋かりんとう】よりも。僕【紫芋かりんとう】の方へと視線を変えて、興味を湧かし、募らせて。購入希望……。そう僕のことを好印象のまま、購入をしてくれる……。違うかい? 【芋かりんとう】?」


 

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