第12話 僕は紫芋かりんとう(6)

 僕がこう彼に訊ねれば。【芋かりんとう】の奴は、自身の身体を軽く縦に振り。

「うん、そうだね……。おじさんが販売トークで君のことを名指して、絶賛。褒め称えながら販売をおこなえば。僕よりも君の方を若い女性達は好印象。購入を決めることは間違いと、僕も思うよ」と。彼は言葉を返してきたよ。


 今度はね? 先程の僕の意見に対して彼は、不服と不満がある顔色をしてはいたが。今回は僕の意見に対して納得をしたと告げてきたのだ。


 そう、僕達二人……。


 いや? この小さなスペースの売り場に工夫。ところせまく陳列されている僕達お菓子や珍味、ドライフルーツ類達の主である彼。


 そう? 先程僕【紫芋かりんとう】の言葉の中に出てきたおじさんの名を僕が【芋かりんとう】の語りかけの中に入れたから。彼は『ウム』も漏らさず納得をした。


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