第8話 僕は紫芋かりんとう(2)

 だから暗いイメージがある僕……。中には? 『芋かりんとう』の事は知ってはいるが。僕『紫芋かりんとう』の事は知らない人達だって。今のこの『令和』時代でも知らない人達もいるぐらい。僕『紫芋かりんとう』に対して暗いイメージがある。だけど?


 僕のこの傍から見れば、少しばかり暗い性格の者に見える容姿もね。実は? 二本足や四本足で生活をする生き物達の体に大変に良いとされている。『アントシアニン』と、呼ばれる『フラボノイド』の一種である紫色の色素を多く含んでいてね。


 その『アントシアニン』と呼ばれる成分はね。大変に目に良いとされているのだ。


 ……だけではなく。


『アントシアニン』は抗菌作用も強く、美容にも良いとされている。


 それも? あの大変に有名な人物……。『目』と言えば彼だろう? と、世間一般敵に良く知られている『ブルーベリー』君よりも、僕『紫芋かりんとう』の方が『アントシアニン』をより多く含んでいるのだ。


 だから? 僕『紫芋かりんとう』の原料となっている『紫芋』のことを良く知るお客様達はね。僕達の横で竹篭の大きな笊に、山のように盛られ──。そして立っている『芋かりんとう』達……。


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