第3話 みんな僕のことを知っているかな?(3)

 僕のことを羨望の眼差しで見るのは独身男性ばかりではないか?


 彼女や奥さまがいる男性達……。


 そう~? 二人仲良く連れ添い歩くカップルや夫婦達の、彼女や奥さま達がね? 自身の連れ添い歩く彼氏や夫のことを無視──!


 放置してまでも僕へと注目──!


 それも? こんな台詞を吐きながら?


「あっ? 芋けんぴ!」


「美味しそう!」


 と、声を大にして叫びながら。


 ……だけならばいいのだが?


 僕に注目をする彼女や奥さま……だけではないか?


 道行く若い女性……。


 それも? グループのJKや大学生、社会人のOLなども?


 僕のそびえ立つ肢体を見て──。


「長い!」


「長い~!」


「立ってる!」


「立っている~!」


「立っているね~!」


 と、歓喜の声を上げながら。彼女達は大騒ぎ──!


 と、いうか? はしゃいでいるのだよ。


 それにさ? 彼女達は? 誰の物と比べているのか知らないが?


 どうやら? 僕の立ち姿の背丈の長さに対して、自身の瞳を輝かせながら歓喜の声をあげているようなのだよ。

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