バン‼︎
「よし、投稿終わりっと」
パソコンに向かいカチャカチャ何かを操作していたエトは、一区切りついたと背伸びする。
「お疲れ」
ミヤも嬉しそうにニコニコしながらエトの方に寄りかかる。
「いや〜助かったよ、まさか『うちの猫がただただ可愛い動画』がこんなに人気になるだなんてな‼︎どれもこれもお前が可愛いおかげだミヤ〜」
「うふふ、でしょー?感謝しなさい‼︎」
撫でるエトと撫でらるミヤ。
それをハンカチをかじりながら見つめるねず子。
なんとエトは『うちの飼い猫がただ可愛い動画』で人気のユーチューバーだった‼︎
これまでは週一回、ミヤの可愛い仕草を納めた動画を投稿してきた。
チャンネル登録者数は6桁を超え、ひとたび投稿すれば、たちまち閲覧数が増える。
それこそ何不自由ない生活ができるくらいの収入があるくらい稼いでいた。
「最近疲れて投稿できてなかったからな、みんな待ってたみたいだ。餌に飛びつくみたいに数字が上がっていくぞ」
「やったわね、これで食費も解決♪」
二人の世界に入り、イチャイチャする飼い猫と飼い主。
そしてそれを戸棚から出してきた煎餅をかじりながらじ〜っと見つめるねず子。
「今日のなんて最高だったって、感想来てるわよ?」
「本当だな、猫耳……可愛い?」
感想を読んで首を傾げるエト。
「ん?どうしたの?」
「いや……何?その耳と尻尾どうなってるの?趣味?」
「うちの飼い猫(笑)……?なんじゃこれ?ただの惚気かよ……??」
ミヤも首を傾げる。
「どうゆうこと?」
「知らないわよ、私らはいつもどおりのことしてるだけだし?」
「だよな?」
二人で疑問符を浮かべながら見つめ合う。
「後ろに全裸の女写ってね?」
とその時、エトはそんな一文を見つけてしまった。
「「――――ハッ!?」」
ハッとして二人が振り向くと、
いつのまにか服を脱いだねず子が机の角をかじっていた。
同時に顔が青ざめるエト。
「そういえば、ミヤ、今のお前……」
ミヤの方へ視線を向ける。
「ん?」
それはどう見ても猫耳尻尾をつけた人だった。
「あっ……」
テヘペロ☆
直後、
BANされた。
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