第6話:妊娠…救出!

 お巡りさんは警棒を取り出したの。狙いを定めて今にも彼を殴ろうとしてる!


「よ~しよ~し……ジッとしていろよエテ公が、いますぐ捕まえてやるぜ」


 ……ゾッとした。これが日本の警察官なの!この人種差別主義の固まりみたいな男が治安を守っているなんて信じられない!こういう連中にとっては、日本人以外はみんな獣なんだ!ゆるせない!


 私はお巡りを、後ろから石で思いっきりブン殴って気絶させてやったわ。そして気が動転している彼の毛だらけの手を、無理矢理引っ張ってその場を逃げだしたの。


 私を信用してくれたのか、さっきまでの彼とはうって変わって凄く大人しくなってた。怖かったんだね、そんなに体を震わせて。私が手を強く握るたんびに彼は体をブルッと震わせる。


 でももう安心していいよ。これからは私が守ってあげる。もう誰にもアナタに指一本触れさせない。


 大丈夫だからとその毛だらけで全身真っ黒な体を抱き締めると、彼は歯をガチガチ鳴らしながら体を震わせたの。


 可愛い!ヤッパリ可愛い!つぶらな目元がホントにキュート!もっと顔を見せて!アナタの素敵な顔 を……。


 ……な、なんじゃコリャーーーー!猿そのまんまじゃん!鼻から口にかけて異常に前に膨らんでいる。そして気持ち悪いぐらい顔じゅう皺だらけ!これじゃあお巡りさんが猿と勘違いすんの当たり前じゃん!しかも指やたら長いし……。



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