最後の情報戦10
スパイにもいろんな種類があります。
敵国デンゲルやガチスから金銭を受け取り便宜をはかる者。
そうした人々のリストは経済省の官僚に渡しました。
その人物たちはもちろん、その周りの問題となる人物や組織を洗い出すのに経済省の管轄の役人たちが有効だったからです。
メディア関係の人々に関しては総務省が適当でした。
これはメディアの管轄がひだまりの総務省の元にあるからです。
余談ですが、このころ国営放送はコウメイとヒキコモリーヌとテレス、そしてある民間人の活躍で組織がかなり浄化され、国の英雄を大河ドラマで放映できるようになっていました。
もちろん総務省単独ではなく警察や国防関係の部署も協力する体制は出来ていました。
誘拐や恐喝、殺人といった事件と関りのあった人物はもちろん警察関係の官僚や国防関係の公務員たちにリストを渡します。
実はこのあたりの容疑者はこの時点でもとても多くいました。
外交関係や国家間のパワーバランスの関係で手が出せない事件や事故も多かったのです。
警察や国防関係の関係者は喜び勇んでいました。
国が弱いとこうした悪は見て見ぬふりを強要されますが、国が強くなればこうした理不尽は無くなり正義を執行しやすくなるのです。
意外と言うべきか、リストには大学教授や教員、地方裁判所に勤める者など手堅いと思われる人々も多くいました。
中には芸能人、音楽関係の有名人で世界的な知名度を誇るグループもいました。
そして忘れてならないのは政治家と官僚です。
とりわけ上級国民層の中にはガチスやデンゲルと組んで私腹を肥やす者が多くいました。
この点では経済省などは癒着している者もいたため、リストは法務省に委ねることにしました。
さらにヒキコモリーヌとコウメイの発案で、同じリストをひだまりの総理大臣周辺の複数の人員に渡しました。
大物相手には大物にまかせるのが良いと考えたからです。
さて、こうして渡ったリストですが、その後何が起こったのか。
続きは次回のお楽しみ。
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