さらばデンゲル人テレスと仲間たちその14
テレスたちデンゲル帰国組のためのパーティが終わり出発の時間が迫ってきました。
テレスたちは6人組ともいろいろ思い出話や今後の夢などを話しましたが、ここでは彼らだけのプライベートな会話ということにしておきましょう。
テレスがひだまりに来て最初に出会ったのはヒキコモリーヌ、そしてコウメイでした。
もう一人いましたが、彼は地元の活動に忙しくほとんど出番がありませんでした。
もし機会がありましたらわっしょいざえもんの話をするかもしれませんが、今回は6人組同様割愛したいと思います。(笑)
さて、最初のころSNSを通して知り合ったテレスとヒキコモリーヌでしたが、彼らはとても気が合いました。
両方とも上級国民の良い面、気品のある面を持ち、同様に上級国民の悪い点に心を痛め軽蔑していました。
最初こそひだまりとデンゲルという人種の壁があったものの、それは話し合いをしていくうちに問題ではなくなりました。
どちらも自分の国を愛していましたが、どちらも自分の国の今の現状に大きな不満を持ち、それを変える時期、風が吹くまで我慢していたという点でも似た者同士でした。
ゆえに、最も波長の合ったガチスとひだまりの民といっても大げさではなかったでしょう。
あまりにも時代が早く変わり、行うべきことが多かったため恋愛感情が生ずる機会はありませんでしたが、彼らに並々ならぬ信頼関係が築かれたのは間違いありません。
ヒキコモリーヌは分かれの挨拶の前にこのような言葉を彼に送りました。
「ひだまりはあなた、いや、あなたたちデンゲル人のおかげでここまで来ました!
!そしてあなたの祖国はいま地獄のどん底にあります!私たち、いえ!私だけになってもテレスたちの今後の働きを応援します!!!」
「なのでデンゲルに行っても今まで同様になんでも相談してください!今のひだまり、私たちならきっとあなた方の力になれるはずです!!!」
ヒキコモリーヌは空手形を出すような軽薄な女性ではありません。
そして、彼女はひだまりの国の中でも大きな影響力を持っています。
テレスにとってこの言葉は値千金、いえそれよりはるかに価値のある約束でした。
テレスはそれにたいして「正直これから心細い気持ちもありますが、必要になったら頼りにさせていただきます!」
そう言いながら頭を軽く下げました。
そして、握手をすることでひだまりでのあいさつを終えたのでした。
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