デンゲル動乱とひだまりの影響その3
コウメイの策は実は以前にも行われていました。
ただ、どうしても追い風になると功績を焦る人々は出てきます。
それはデンゲルでも、ガチスでもひだまりでも同じなのでしょう。
コウメイが仲間に伝えたのはまず次の点です。
重鎮たちとその取り巻きとの間にくさびを打ち込むことが大事である。
その為にはSNSや選挙区、メディアなどでの当初で単に重鎮たちの批判をするのではなく、批判を聞いた取り巻きたちの考えが変わるような情報やメッセージを意識させることが大事だと強調しました。
極端な事を言えば、重鎮たちにはゼロダメージな情報や批判であってもいいから取り巻きたちに響くメッセージを送ること。
コウメイは一例として「重鎮たちはガチスやデンゲルに忠誠を捧げている、それはよい、でも国が動揺し将来が危ういかの国に味方して周りの者たちの生活に影響が出たらどうするのか?」
このコメントのポイントはまず、重鎮たちにたいして罵詈雑言を浴びせていないこと
が挙げられます。
プロパガンダ戦では相手の強烈な批判をしたがりますが、ある程度まで行くとお互いそれに慣れてしまい効果が薄くなることがあります。
最初の罵倒を見て、読まなかったり考えずにスルーすることも多いでしょう。
そうしたことを防ぎつつ、二つ目のポイントとして重鎮たちとその周りの者たちは違うという分断の表現を入れています。
そして三つ目に「生活」という身近な実利的な面に訴えることで重鎮たちではなく取り巻きたちにメッセージを伝える意図を明らかにしています。
コウメイが仲間たちに理解してほしかったのは「自分たちが言いたい事と、効果的なコメントは異なる、そして常に後々のことを考えて効果的なコメントを発して欲しい!」ということでした。
事実、この時期から、ガチスやデンゲルの政治的な影響力もどんどん減少していきました。
それに付随して経済的なつながりも情報量もどんどん細くなっていき、その分だけひだまり派にとって有利な環境に、反ひだまり派にとっては不利で心細い時間がすぎていきました。
コウメイは念入りに発信するメッセージについて説明します。
その説明とその後の経過は次回に紹介します。
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