世界の混乱とひだまりの地方議会その6

ひだまりの国におけるお金の流れを見た時に、中央のガチス、デンゲル派の議員、それに連なる大企業群、そしてメディアという鉄のトライアングルは極めて脅威である。


コウメイは常々そう考えていました。

SNSでいくら盛り上がろうが、経済力の要を彼らが握っている限りひだまりに変革する可能性はない!


彼の頭の中ではそのような結論が出ていました。

しかし、そんなことを味方である彼の仲間に話しても何の意味もありません。

そればかりか、彼らの士気を下げ、やる気を失わせ、停滞するだけである!


それ故に、彼はその思いを隠し、話し合いでも話題にしないように気を使いながら今日まで過ごしてきました。

そうした中にあって、地方における金の流れが変わるというのは、まさに彼にとって実のある勝利となりました。


地方経済を味方に付けるということは中央経済に対しての大きな干渉とけん制になる!

コウメイは大いにやる気になっていました。


さて、地方議会の勢力図を見た時に、まだガチス、デンゲルの勢力と拮抗、または劣勢の地域については、以前紹介したように共存と穏便な関係を保ちつつ、勢力を侵食させる方針で事に臨むことにしました。


しかし、地域によってはひだまり派の方が優勢な所も数多くありました。

コウメイたち中央のひだまり派の人々の最初のメッセージは、地方のおのおのの地域性を尊重し、中央は指導的なコメントはしない、でした。


しかし、少し時間が経ち各地域ごとに新しい体制がなじんできた様子を見て、コウメイたちは新しい行動を起こす必要を感じました。

もちろんそれはそれぞれの地方の様子を見て、彼らの意見を尊重するという形でした。


しかし、地方の中には中央の仲介を求める勢力や、今回の地方選挙で大勝利をおさめたために一気にひだまりの勢力を拡大したという意気盛ん、やる気十分の勢力も多く現れました。


対外的にもひだまりが健在であることをアピールして外国勢力の干渉を未然に防ぐ必要性も増していたため、地方勢力との新たな話し合いが行われることになりました。

次回、その概要を説明します。




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