変人とは何か、この変人たちの最激戦区に出てきた人物たちは皆変人でした。

ひだまりの民の空気の読めない変人、バグダ。

祖国であるデンゲルのデンゲル主義と戦う、マイノリティーであるテレスとその仲間たち。

デンゲル主義というデンゲル国以外では通用しない理屈を信じ世界に押し付けようとするデンゲルの大衆。

その大衆を見下しながらガチスを信奉するデンゲルの宰相。

皆、角度を変えて見ると明らかに変人になります。

ただし、彼らにも違いがありました。

それは、「自分が変人とみられていると気づくかどうか」です。

そして、その違いがSNSにおける最激戦区において勝敗を見事に分けることになりました。

さて、デンゲルのメディアと情報部は反ガチス派に焦点を当ててその摘発に乗り出していました。

そして、以前から変人バグダと変人テレスたちはあることないこと噂を大量にばらまいて裏切り者の反ガチス派の人間の情報を知らせようとしていました。

これに見事デンゲルは引っかかり、多くの裏切り者と冤罪で裏切り者扱いされた者たちに不幸が襲い掛かりました。

まず、足元のデンゲルでは反ガチス派とされたデンゲル人の多くが刑務所に入れられました。

罪状はいろいろありましたが、御大層な逮捕令状のお題目と異なり、中身は単なる宰相と国家のリンチでした。

彼らの多くは拷問を受け、中には死ぬ者もいました。

ひだまりの国では、裏切り者とされた者たちは金銭援助の凍結、解雇、あとはいやがらせやリンチ、暗殺も起こりました。

被害者の多くはひだまりの民でしたが、ガチス人やデンゲル人も含まれていました。

この被害者の中にはバグダによって適当に選ばれた冤罪の人物も少なからずいましたが、もちろんデンゲルはそのことを知りません。

また、ガチスとデンゲルのスパイ網を叩くという目的を考えると、仕方ないダメージであるとバグダはスッキリ、テレスや他の事情を知る者は苦々しくその事実を受け入れました。

とにかく、変人たちの最激戦区はひだまりの民の勝利に終わりました。

次回はその成果のまとめをバグダとテレスが報告する所から紹介します。

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