ひだまりの国 外伝 アイドル投票
ひだまりの国は平和な国で100年間戦争がありませんでした。
そのためか、国民の多くが政治に関心を持たずほとんど選挙の結果が同じなために益々議員勢力の固定化が顕著になりました。
そして、選挙の固定化のために一部の勢力の主張がますます先鋭化、過激化してしまい、特定の支持層や思想信条をもたない一般層はますます政治から離れていきました。
でも、そうした普通の人々は別の分野に興味を持っていました。
それはアイドル投票です。
なぜそうなったのかよくわからないのですが、ある評論家の話によると若者たちが今の固定化した政治や所得による身分格差を忘れ、自分達の好みや意見がよく届くということでアイドル達に熱を上げたのではということらしいです。
若者たちに聞いても、「こまけえことはええんだよ」という感じです。
初めのころは一般の若者中心のあくまで健全なスポーツのような娯楽でした。
政治も社会も法律もまるでよそ者のような扱いをして虐げられていたと無意識に感じる若者達にとって最後の聖域のような世界だったのかもしれません。
やがて、政治に不満と諦めが強まれば強まるほど、アイドル投票は人気をおびてきました。
そして、それは若者だけではなく年配の者達も興味を持ち、やがて国民的ニュースとして頻繁に取り上げられるようになりました。
こうして、規模が拡大するにつれ沢山の人々が参加すると同時にイベントやグッズ等で経済的にも無視できない大きな存在となりました。
そして、メディアで取り上げられることが当たり前になったころ、とある勢力がこの分野に目をつけることになりました。
ここではあえて、その具体名は伏せておくことにします。
ただ、この勢力が触手を伸ばしてきたことがきっかけでアイドル投票は大きく変質することになりました。
続きは次の章で紹介します。
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