テレビ放映戦国大名総選挙その59 織田信長

さて、ここまでは織田信長と室町幕府将軍足利義昭とで共通の目標である上洛がかない関係も順調でした。


足利義昭はとても感謝の気持ちを持っていたようで、信長に「副将軍」の地位をはじめ多くの権限や役職を与えようとしましたが、信長は副将軍は断ったそうです。


ある説では信長が室町将軍の権威を軽んじていたから断ったという話ですが、私個人としては別の意見を持っています。


信長があからさまな幕府NO2になれば、他の大名達から嫉妬や憎しみを受ける、そこまでして受けるほど副将軍の地位は魅力的ではない、そんな考えだったのではと思います。


まあ、これはあくまで個人的意見ですがこの時信長は将軍家の好意を全部断ったわけではなくごく一部の提案を断ったにすぎないのでそう捉えています。


最近の説によると上洛直後、織田信長は室町幕府を支配するとか、自分が取って代わるつもりはほとんどなかったとされています。


彼の視点では、ここまでおぜん立てしたのだからあとは室町幕府の組織をしっかり作って全国を見てほしいという感じだったそうです。


こういう言い方をすると、肩透かしというか信長のイメージと違うと思う方も多いでしょうが、以前も話した通りもともとは地方支社の部長クラスの人間が順風に煽られて本社の再興と地方支社の吸収合併を果たしたところです。


目先のことでやらなければならないことが沢山ありました。

まず、自分のいた支社の管理、次いで吸収した支社の人事や再編です。


しかも、その吸収した分の規模は武田信玄や北条氏康や上杉謙信の領国と同じかそれ以上の規模です。


そんな中で本社の副社長などやってる暇もなければ、本社自体は売り上げも利益もそれほどうまみがない以上やる気にならないのは自然なことかと思います。


本社社長に返り咲いた足利義昭や彼の取り巻きにしてもこれは都合の良い話だったはずです。


こうして見るとますます足利本社と信長が仲良くなることはあっても仲たがいすることはなさそうですよね。


所がそうはいかなくなります。

原因はどこから出たのか、それに対して織田信長と足利義昭はどのように影響されてどのように行動したのか、少しサラリーマン風味で次章紹介したいと思います。



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