テレビ放映戦国大名総選挙その29 豊臣秀吉

太閤記 (NHK大河ドラマ)平均視聴率は31.2%、最高視聴率は39.7%を記録した人気番組でした。


1965年の番組で、今は亡き名優、緒形拳さんが豊臣秀吉役を演じました。

今のNHKをご存じの方には信じがたい話でしょうが、当時NHKはとてもケチ、あるいは貧乏だったようで役者さんはなるべく安いギャラにしたいという思惑があったそうです。


例えば、いまでは大御所中の大御所である石坂浩二さん、彼は石田三成役に抜擢されましたが、その理由が写真で見ると頭がよさそうだったからだったそうです。


しかも彼当時学生でしたから当然ギャラは安い、他にも可能な限り新人を使い、その代わり演技の時間はしっかりとったという方針だったそうです。


でも、合戦シーンにはお金を使いたいという製作者の強い願望があったので、そこは頑張って良いシーンを製作したみたいです。

今とは逆な気が、ゲフンゲフン。


その後、山口崇、柴田恭兵、柳葉敏郎、中村勘九郎、といった豪華な役者さんたちが民放の特番などで豊臣秀吉が主役のドラマに出演されています。


民放が時代劇をやるということはそれだけ視聴率が取れる、あるいは人気があることの証でした。


また、NHKの大河ドラマでも戦国時代のドラマは沢山ありましたが、その中でも秀吉役というのは特別なキャラで人気者でした。


NHK大河ドラマ史上最高の視聴率をたたき出した「独眼竜政宗」、この作品の中で秀吉役を演じた勝新太郎という人物は私生活でも豪快な人物でした。


それだけに演技も真剣そのもので、政宗役を演じた渡辺謙は秀吉から首を落とすフェイクの場面の時に芝居であることを忘れるほど緊張したらしいです。


また、大河ドラマ「徳川家康」では武田鉄矢さんが秀吉役を演じました。

当時、金八先生を演じていて大人気な俳優さんでしたが、製作側のたっての希望でスケジュールをあけました。


私個人の感想では一番戦後の大河ドラマの中で形作られた秀吉像に近い演技をしていたように思います。


気さくで人懐っこく、気品は感じないが頼まれると断れない魅力があり、それでいて油断できない要素もある、何より他の大河ドラマの英傑たちと違い、どん底から這い上がって天下に上りついたイメージがぴったりでした。


日本のバブルが大きくなり、国民全体がアゲアゲの時代、豊臣秀吉は時代を超えたヒーローであり、明るい人気者でした。


長くなりましたので、次の章でその後の豊臣秀吉のテレビでの描写を紹介したいと思います。







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