テレビ放映戦国大名総選挙その14 上杉謙信

第4位は上杉謙信でした。

軍神としてあまりにも有名であり、その合戦での強さは戦国でも格別といわれています。


武田信玄や北条氏康といった超一流大名を相手にして、その野戦の能力という点ではぴか一の存在と言ってよいでしょう。


武田や北条が戦に強いとは言え、負け戦もあったという点でマイナスイメージがあるのとは対照的に、上杉謙信は無敗のイメージがとても強い人物です。


それと同時に、彼は少数の兵力で大軍相手に互角以上の戦いをするという点で他の戦国大名を圧倒している雰囲気があります。


武田信玄はご存じの通り、孫子に詳しく、その教えに忠実でした。

なので基本的には大軍を擁してきちんと準備をして勝ちやすきを勝つ、そのようなイメージです。


北条氏康も勇将として数々の実績がありますが、やはり小田原城をはじめとして攻守にバランスの取れた名将のイメージです。


それに対して、上杉謙信は兵の多寡よりも機会や天命によって戦っているいわば、戦のアーティスト、(芸術家)という側面が強く現代に伝わっています。


余談ですが、以前紹介した立花宗茂は自分は大軍を率いるより2000人程度の兵を扱う方が戦いやすいという言葉を残したそうですが、謙信公も同じ感覚だったのかもしれませんね。


今は、さまざまな資料の発見により、以前ほどオカルト的な強さという面は主張されず、後世の物語によってイメージが膨らんだともいわれるようになりました。


それでも当時同時代にいた武田信玄や織田信長の手紙やその警戒心を見ると方向性としてはそれほど変わっていないのではないかと思います。


上杉謙信のカリスマ的な強さは上杉家を「義」の家として後世多大な影響を与えました。


彼の死後、跡目争いで内乱が起きましたが、その後上杉家が固い結束で結ばれたのは、謙信公の遺徳によるものが大だったのは間違いありません。


たとえ、後世の伝承によって過大な形で伝わった点があったとしても、現代にいたるまでここまで強いメッセージを残すことが出来た上杉謙信公はやはりとても偉大な人物だと私は思いました。


次の章では戦以外の点について紹介したいと思います。






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