第281話 文系島津と古今伝授

最近ツイッターでとても興味深い内容のツイートがありました。

歴史好きの人はほぼ原文の状態でご覧いただいた方がいいと思うのでそのまま紹介します。


昨日のヒストリア、鹿児島大学附属図書館貴重書公開「島津氏と近衛家の七百年」によると、近衛前久殿は天正3年(1575)から5年にノッブ(織田信長)様の要請を受けて九州の諸大名と和議を結ぶ為、九州各地を回った頃に、島津義久殿に古今伝授を行うなど薩摩との縁も浅からぬものがある……、と解説されている


そして儂が島津義久殿に古今伝授をしたよっていう書状の日付は、天正16年8月16日。これを見ると、やはりさきぴ殿(近衛前久)の方が先じゃね。なんでも近衛殿に習ったのが不完全なものだったみたいで、その疑問点を解消する必要があったという話だったとか。


歌学用語。「古今伝受」とも書く。『古今和歌集』の解釈上の問題点を,師匠から弟子へ教授し,伝えていくこと。


簡単に説明しますと、NHKのヒストリアのお話がとある説と違うのではないかという感想に対して、とある説はそれ自体正しいのだけどそれだけだと説明が足りなかった。


なので時間をおいて別の人にもう一回勉強させてもらった記録があるよ。

そういう内容です。

それと古今伝授は文学の最高機密なのでこれを島津に伝えるということは島津が単なる武門の家、戦闘民族ではなく文化の点でも高水準を保っていたことの大きな証です。


歴史というのはそれ自体は一つの事実なのですが、後世に残った書籍や学説は時代と共に変化していきます。

この辺は人生の経験と同じで過去の経験というのは大切で貴重なのですが、もしそれが新しい事態、展開だった場合にはその経験をすてなければならないことがある。


そういうことです。

この考え方はとても応用力のあるものなので良かったら参考にしてみてください。


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