第67話 わっしょいざえもんのドラマ誘致

わっしょいざえもんはネットは苦手ですがドラマは好きです。

特にひだまりの国営放送の時代劇が大好きでした。

ちなみにわっしょいざえもんは戦国時代の有力武将が好きでいつか国営テレビで放送してくれないかと願っていました。


ある時彼が住むしろのしろ市の近くのひかさ市とあいあい市でその有力武将を国営のドラマにしようという運動がおきました。

彼はそれを知るやすぐに署名活動のことを知りすぐに署名をしました。


それだけではなく彼は自分の住むしろのしろ市でも署名活動が出来るように知り合いに話を伝えました。


彼の人望と地元の有名人をドラマにしたいという思いがうまくリンクして沢山の人々が協力してくれました。


ある人は地元の歴史資料館に掛け合って署名のための許可をもらいました。

またある人は市にかけあって市の観光課の協力を取り付けました。

またある人は祭りや行事の時に署名運動を行い市の内外の人々の協力を取り付けました。驚いたことに英語をはじめ他の言語の著名も集まりました。


彼はネットからも署名ができるように知り合いに頼みました。

彼自身はネットは苦手ですが、しろのしろ市にはネットが使える人が沢山いましたのでここでも沢山の人が参加してくれたのです。

その数およそ3000人、始めたばかりの数としては上出来でした。


こうして、始まったドラマの誘致運動ですが、他にもうれしいことがありました。

それはしろのしろ市とひかさ市とあいあい市との間で連絡網が出来、お互いの情報や意見を交換できるようになったことです。


今までであれば小さな輪に過ぎず、ともすれば時間の波と共に消えてしまいそうな運動がお互いが結合することで強固な縄のようになったのです。

これでお互いいい知らせがあれば3倍の喜びとなり、ネガティブな話題があっても3分のイチで済むことになるのです。


わっしょいざえもんはさらに手を伸ばします。

しろのしろ市でも随一の企業でひだまりの国でも有名なかねみだけ酒造に宣伝をお願いしたのです。具体的にはCMで地元の有力武将を紹介してもらうことと、かねみだけ祭りという年2回行われる祭りで宣伝してほしいという提案でした。


この提案の返事はさすがに時間がかかりました。すぐにはいという訳にはいかないと彼もわかっていました。ですが意外なところから助舟がきます。

しろのしろ市の市長がかねみだけ酒造にこの話題を好意的に話してくれたそうです。このことで酒造側も協力をすることが確実になりました。


そして市長の動きと署名活動の話題性が連動したおかげで市の議員たちの多くが協力することになりました。

わっしょいざえもんはうれしくてうれしくて小躍りしたくなるほどでした。





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