第68話 軍師コウメイネットの闇を切る

軍師コウメイ、はまはま市のひと、年齢はやや多めの中年、好きな本諸子百家、特に孫子と韓非子を好む。


彼の父は建設会社の社長、彼自身は父の手伝いの傍らネットをたしなんでいる。

ただし、彼は自分からはあまりネットでコメントせず、もっぱらロム専(見てるだけ)が多い。


さて、堅苦しい文章が続きましたが、彼はまじめな人間です。それと同時に歴史に造詣が深いので歴史を軽んじる人間や思想が大嫌いでした。特に嫌いなのが人の批判はするが自分や自分の身内にはめっぽう甘い組織や人々でした。


そんな彼がネットの異常に気付いたのはデンゲル人がネットに登場してからでした。彼らはもともとテレビや新聞で己の主張をしていたのですが、このところネットに現れことあるごとにひだまりの国の歴史や文化についてあることないこと批判していました。


彼らの恐ろしさはその団結力としつこさ、そして己を顧みない自己批判ゼロの精神でした。


彼らの歴史が常に暗く、また侵略される歴史でした。その結果彼らはまともに正面から戦うのではなく、計略や調略を得意としてきたのです。具体的に言えば、金と女と酒と嘘です。やがてその闇は軍師コウメイのもとにもやってきました。


彼の父はサラリーマン〇太郎のような男気溢れる人物で、人を引き付ける才能がありました。その才能は特に政治家や大物官僚、大起業家に及んでおりそのメンツはすごいものでした。


大物政治家としては与党の幹事長が彼とは顔なじみであるときなどは写真撮影の時に普段はぶすっとしている幹事長がチャックの空いた父親の姿を見てカラカラと笑っている姿をとった貴重な場面が残っていました。


大物官僚はかつて灰色高官と呼ばれた与党大物の幼馴染で選挙参謀もしていた建設省の大物、その奥さんは厚生省の大物官僚でした。さらに建設のしごとと人脈をとおして当時ひまわりの国だけでなく世界一の資産家となった鉄道会社の総帥とも面識をもち、かれの設立した高校の工事を直接請け負うこともありました。


その父がデンゲル人に狙われました。その手口は次章に紹介するとして、その結果として父は社会を追われ逃亡生活を余儀なくされてしまいました。

もちろん、軍師コウメイも大きなダメージを心身に受けることになりました。


彼は、デンゲル人を憎み、不倶戴天の敵であり必ず復讐するとこの時誓ったのです。

しかし、デンゲル人は強大です。彼はネットを通して闇の勢力であるデンゲル人と戦いそれを切る手段を模索するのでした。

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