第20話 島津発祥祭り

今年で12回目となる島津発祥祭り。

前座として剣道大会、神社での宝探し、島津いろは歌こどもかるた大会があり、最終日に神柱公園で・みやこんじょ歴史絵巻明道館パレードが都城島津邸~神柱公園で行わわれます。


最後のパレードは都城の歴史約1000年の中から有名な人物が多く参加します。

都城の歴代領主は鎧などをまといさながら武将の行進でした。


女性も多く出演し中世の雰囲気を漂わせる美しくも珍しい着物や姿をしています。

余談ですが、都城ではコスプレが一部の若者(!?)で流行っていて定期的にあるいはゲリラ的に会が開かれています。


作者も何度か見学に行きましたが、都城にこんなに若者がいたのかと驚くほどの多くの若者たちが集まり会場は所狭しと熱気と情熱にあふれていました。

もちろん、パレードも負けていません。


沿道には老若男女問わず多くの人々が詰めかけていて、あたかもそれは都会で行われる駅伝のようでした。

大昔だけではなく、比較的最近の表現もあります。


幕末、都城も大砲を作ったことから大砲のレプリカが行軍したり、地元自衛隊の演奏隊が行進しながら祭りを盛り上げます。

蛇足ですが昔は花魁が目玉でしたが時代の流れ大人の都合により姿を消していきました。


祭り之介は過去の祭りでは屋台の店で豚汁を作っていました。

「薩摩の黒豚」といえば有名ですがこちらの豚汁は多めの豚肉とぴりりと効いたショウガ地元の地元色豊かな野菜に甘めの味をした味噌汁。


レトルトや都会では味わえない濃厚なうまみでおいしいことはもちろんのこと食べた後見違えるように元気になります。


他の店を見ると焼いた川魚や甘めの天ぷらのようながねという惣菜やこれまた都城の強みである鶏肉の焼き鳥あげればきりがないくらいの食べ物屋さんがあります。


その中でも一押しなのがイノシシ肉で野生の山で犬の働きと鉄砲のいりょくによって射止められたイノシシを豚汁のように料理しますが本当に精がつき力がみなぎります。


かつての祭りでコンテストが企画されたとき投票で一位を獲得しました。

祭り之介は祭りが大好きですが彼は観光客ではなくおもてなしをする側なので祭りの前にはもくもくと精力的に働いていました。


通の祭り好きは祭りそのものよりも準備に幸せを感じる。

一所懸命に働くまじめな祭りの表情と心にある祭りのたのしさを味わうことからくる期待感はコントラストのように異なっていたのでした。


とはいえ、この島津発祥祭りも存続の危機も含め地方の衰退による苦しみを味わう時期もありました。


2話で祭り之介が経験した祭りの影の部分を次回は紹介します。

なお、この章は2018年以前の祭りの様子を描写したもので2019年とは異なる点があることをご了承ください。

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