第2話 こと座
その人はしばらくこなかった。
もう3ヶ月、会ってない。
投影する星座の種類も入れ替えて、自分で台本も考えたのに。
誰にでも分かりやすい、最高の台本にしたのに。
☆彡☆彡☆彡
「お客様?もう投影は終了しましたよ」
「ああ、そっか。そうだよね」
彼はそっとはにかんだ。
そのままのそのそ起き上がって、危なっかしくドームを出で行った。
そのまま追いかけなければ、どうなっていたのだろう。
彼の秘密を知らなければ、少なくとも今の自分はいない。
彼との雑談は少しだけだったけど、彼がする星座の話はとてもためになった。
彼の、星の話をする顔が、
好きだった。
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