第20話 奴隷表現があります

「関わられるとアキラさんが面倒と思いそうなので、日本人の少女は、この都市の別の場所に送っておきました」


 妻が良妻過ぎて、俺がヒモの危機。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 空のコンテナを出しては、ティアが日本で得た物資を出していく。

 送還、召喚、物資補給。

 最後の送還もして本日? の仕事は終了。


「そーいやティア、こっちでの経過時間は?」

「ほぼ、ゼロです。時間も含めて転移したので、時間は経過してません」


 過去に飛ばなかったのは面倒が起きるから。

 タイムパラドックスってやつらしい。

 なので時間経過はしたけど、極端にゼロに近付けたそうだ。


「アキラさんに予定がないなら、私に付き合ってくれませんか?」

「ティアのお誘いなら、喜んで」


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 そんなこんなで、やって来ました奴隷商館。

 ええええええええええええっ!?

 ナンデッ、奴隷商館、ナンデッ!?


 この世界の奴隷は主にみっつに分けられる。

 1 不当奴隷。

 奴隷狩りで無理矢理首輪を装着された人達。主に犯罪者の世界で不正取り引きされる


 2 犯罪者がなる犯罪奴隷。

 刑務所がないため首輪を装着して防壁の外での仕事に従事させる。刑期を終えると解放される。


 3 借金奴隷。

 奴隷の首輪を着けて逃げられないようにした派遣社員みたいな感じ。

 返済が終わると解放される。


 奴隷の首輪は魔道具で、魔道具ってのは魔法の効果を発揮する道具。

 奴隷の首輪は主人の命令に逆らうと、痛みと苦しみが発生する。

 人間の精神力では、長時間耐えられない。

 この辺もテンプレだな。


 つまり、購入またはレンタルする奴隷達は、うちの従業員として採用するんだよな。


「いいえ。アキラさんのハーレム人員を探そうかと」

「ノー! ノー! ノー! 止めてー!!」

「クスクス、冗談です。本当はアキラさんの言う通り、秘密厳守が可能な従業員の募集です」


 ふぅー……冗談で助かったぜー。

 まだ子供なのに複数の女性に囲まれたら、愛でられペット街道まっしぐらだからな。

 昨日の女体サンドとか、恥ずか死ぬ。


「でもまだ、従業員確保には早くないか? まだ何にも用意出来てないんだし」


「平気ですよ。アキラさんにも協力して頂きますが、空のコンテナ内で接客レッスン用のビデオを、プロジェクターで再生しようと考えています」


「あー、そげか。了解了解」

「ありがとうございます」


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 奴隷商館に入ると巨漢2人が、革の防具を纏った状態でイスに座っていた。

 警棒みたいた木製の棒とロープが腰に吊るされている。

 用心棒件ご要受付けってとこかな?

 2人は立ち上がるとボディビルダーみたいなポージングをして、同時に声を発した。


『お嬢さん。俺達のどっちが、たくましいと思う?』


警備の人選ぇ……

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