第2話
「ここに座ってくれ」
「はいぃー」
ジークは、目の前のがたいのいい男性の前の椅子に座った。
すると、目の前のがたいのいい男性は「こんにちは、私の名前はラルドだ」と、言って目の前の男性は立ち上がった。
それを聞いたジークは、少し動揺しながら「あ!、こちらこそこんにちは、ジークです!」と、挨拶をして立ち上がった。
「さて、ジーク君」
「はい!」
「ジーク君、君はバリウス・ブラッドさんの息子なのか?」
「まあ、本当のお父さんではありませんが」
「そうか、バリウス・ブラッドさんはどちらに?」
「えっーと、森を抜けたダンジョンの最下層に住んでます」
「そうか、では君の腰につけてる剣は」
「はい!、死神さんの剣です!」
「そうかー…」
「どうしたんですか?」
ラルドは、ジークの腰につけてる剣が死神のバリウス・ブラッドの剣と知り頭を抱えた。
それを見たジークは、どうして頭を抱えているのか不思議に思っていた。
「ジークの持っている剣はね」
「はい」
「断罪の魔剣と言って、全ての魔法を斬る剣なんだよ」
「へぇー、そうなんだ」
「そうなんだよ」
ジークは、ラルドの言葉を聞いてなんとも言えない顔をしていた。
すると、ラルドはジークに「もう剣はないのかい?」と、少し目を輝かせて聞いた。
「えっーと、あと一本なら」
「ちょっと見せてくれないか?」
「わ、わかりました…」
ジークは、ラルドが顔を近づけてきて少しびっくりしながら無限に入るカバンからもう一本の黒い剣を取り出した。
黒いもう一本の剣を見たラルドは、目を輝かせながら「これは!、逆裁の魔剣!」と、驚きながら言った。
それを聞いたジークは、なんのことだかわからない状況だったので、キョトンしながらラルドを見ていた。
「とりあえず、ジーク君」
「はい」
「魔法は使えるかい?」
「全属性使えます!」
「どこまで!」
「死神さんの基準の超級までなら」
「あっ!、そうだジーク君!」
「はい?」
「なぜ、死神のバリウス・ブラッドさんはいないの?」
ラルドは、ジークが単独で行動しているのを不思議に思い聞いた。
すると、ジークは「英雄になれたらなりたいから」と、少し恥ずかしがりながら言った。
「なんで、英雄になりたいの?」
「死神さんの夢を自分が叶えると死神さんに言ったからです!」
「そうか…なら、ジーク君は人に教えるのは得意か?」
「まあ…」
「よし、ジーク君!」
「はい」
「ちょっと家庭教師をやってみないか!」
「はっ?」
ラルドは、ジークに勢いで家庭教師をやらないか聞くと、ジークはなぜそうなったのかわからない状況だったので固まってしまった。
「俺、まだ十歳ですけど…」
「えっ、そうなの?」
「はい…」
「そうか…それにしては背が高いなー」
ラルドは、ジークがまだ十歳と聞いて少しガックリしながら椅子に座った。
すると、ちょうど門番をしていた兵士が「大変です!」と、とても動揺しながら入って来た。
「どうした!」
「現在!、魔の森から魔物の群れがこのアザール王国に接近中です!」
「なんだと…」
ラルドは、魔物の群れがアザール王国に接近していると聞いて驚きのあまり固まってしまった。
そして、ラルドと門番の兵士達慌てながら魔物と戦う準備をした。
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