死神に拾われた少年は英雄を目指す

鮫紙 大使

旅、そして学園

第1話

ある世界に死神と呼ばれた者がいた。

その者は漆黒の剣を持って数々の王国や帝国を滅ぼした。

そして、死神は歳をとりただ一人で世界をさ迷った。

すると、あるダンジョンの前に赤ん坊が捨てられていた。

「可哀想に、親に捨てられたのか」

死神と呼ばれた者は、赤ん坊を黒いローブの中に隠してダンジョンの中に入って行った。

「これも何かの運命か…」

そして、死神と呼ばれた者が赤ん坊を拾ってから十年が経った。

「さて、行きますか!」

この少年ジーク・ブラッドは、死神と呼ばれた者に拾われて死神から漆黒の剣をもらい旅に出ることになった。

「ありがとう、死神さん」

ジークは、死神と呼ばれた者に感謝をしてダンジョンから出た。

そして、ジークは近くの街の近くの森の魔物を倒しながら向かった。

「たしかー、近くの街はアザール王国か」

アザール王国とは、かつて死神と呼ばれた者が一人で滅ぼそうとした王国だった。

「うーん、死神さんが滅ぼそうとした国なんだよなー」

ジークは、少し悩んだがそこしか近くないので、アザール王国にとりあえず向かった。

「とりあえず、大丈夫だろ」

ジークは、森を抜けて漆黒の剣を腰にしまってアザール王国の街道を歩いた。

そして、街道をまっすぐ行くと門番の人に止められた。

「小僧、身分証は?」

「えっ?」

「身分証だ!」

「なに?、身分証って」

「無いのか?」

「はい!」

「わかった、名前は?」

「ジーク・ブラッドです」

「ブラッド?」

「ん?」

門番の人は、ブラッドと聞いて少し動揺しながら質問を繰り返そうとした。

すると、門番の一人が慌てて門番の管理室に向かった。

「ブラッドって、死神のバリウス・ブラッドのブラッドかい?」

「あぁー、バリウスってことは死神さんの名前ですね」

「ちょっといいかな?」

「ん?」

門番の人はその名前を聞いて驚きながらジークを連れて門番室に案内した。

「なんだろー」

ジークは、不思議そうにしながら門番の人の後ろをついて行った。






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