中国大陸と台湾のマンダリン
中国大陸と台湾では、マンダリン(中国語)に多少違いがある。
「液体」という単語などは、中台で漢字を共有しているものの、中国大陸では ye4 ti3 、台湾では yi4 ti3と発音するなどの微妙な違いが存在する。
時に同じ発音・漢字であるにもかかわらず、まったく意味が異なってしまうということさえある。
たとえば、土豆 tu3 dou4 という単語がある。これは中国大陸では「じゃがいも」を表す単語であるが、台湾では「ピーナッツ」という意味である。
では、台湾で「じゃがいも」をなんと言うかというと「馬鈴薯 ma3 ling2 shu3」であり、日本の馬鈴薯と同じである。
ちなみに中国大陸では、ピーナッツを「落花生 luo4 hua0 sheng1」と呼ぶ。
このような違いがどう形成されたかはよく知らないが、すくなくともこのようなマンダリンにおける中台の違いは、台湾人が「中国人」と違うことを意識するひとつの機会になっているようだ。
むろん、このようなマンダリンの細かな違いは中国大陸内部でもあるので、台湾と中国大陸に限定されない現象である。
しかし、台湾アイデンティティが高まっている台湾においては、このような違いが「自己(台湾人)」と「他者(中国人)」を分ける決定的な違いのようなニュアンスを帯びる。
日本人は主に中国大陸式のマンダリンを学習するわけであるが、台湾を訪れる際などはぜひ台湾式のマンダリンを使ってみてほしい。
親近感がグッと変わってくるはずである。
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