NとL

このまえのRの発音についての続きだが、中国のある地方(湖北とか広東とか)の人達はNとLの区別がとても苦手である。


日本人にとってはまったくピンと来ないはなしであるが、ある地域の人にとっては違いがわかりずらいらしい。

まあ、日本人にとってのRとLとか、中国語のanとangみたいなもんである。



先日ある広東省出身の学生が日本語の文章を書く時、「担わない」と書くべきところを「担らわない」と書いていた。

そもそも「にな」までが語幹であり、それは送りがなにならないのだが、興味深いのは、彼は「になわない」を「にらわない」だとずっと思っていたということである。


聞くと、やはりNとLの違いが分かりにくいという。


私は武漢に1ヶ月住んだことがあって、湖北人にこのような傾向があることは知っていたのだが、広東人もそうだとは知らなかった。

(まあ、まだサンプルが1人なので断定してはいけないが)



この地方の人をからかう面白いジョークがある。

「ドリアン牛乳」というものである。


中国語では「榴莲牛奶」というが、拼音だとliulian niunai となる。つまり子音がすべてLとNで構成される。

例えば北方人などが、これを無理やり特定の地域の人に言わせるのである。

すると、この発音が苦手な人は、あべこべにniunian liulai などと発音してしまい、他の地域の中国人にバカにされるというとこまでがお決まりのパターンである。



これに限らず、中国には特定の地域の発音をバカにするようなジョークが多い。


中国人たち(特に北方人)の「普通話」をキレイにはなすことがステータスという意識はかなり高く、そこから外れたものを笑いものにするということはよくある。

(もちろん日本にもこういうものはあるが、このご時世で方言や訛りをバカにしたりすれば顰蹙ものだろう)


逆に言うと、中国の多くの地域の人達にとって普通話をきれいに発音することは難しいし、地元でそれをやれば無粋な感じさえする。


日本人でも、ちょっと発音が特殊なだけで流暢に中国語が話せれば、日本人と気付かれず普通話が「下手」な中国の「田舎」出身者だと思われることもあるとかないとか。

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