第2話 川の岸辺に寝そべって
この川はいつから流れていたのだろう
江戸時代? 戦国時代?
もしかして、人類の記憶の遥か遠くから?
ねえ? 川?
君が見て来た人間のイメージってどんなの?
イメージでいいんだよ?
明るい? 暗い?
もしかして、この川を雄大に飛ぶ烏のよう?
俺、分んないよ?
人間ってもんが……
人間って言うよりも俺の心が分らないんだ
人が憎いかと思えば、無性に人が恋しくなる
自分の事が最高と思えば 強烈に自己嫌悪に陥る時もある
ねえ? 川?
今まで、ずうっと生きて来たんだろ?
教えてくれよ?
たった一つでいいからさ
俺の心は何を求めているのか?
その一つでいいからさ!
川、答えてよ!
ねえってば!
(沈黙)
川、答えてくれないんだね
そうか……俺は甘ったれってたんだね
俺の心は俺自身で分らなくちゃいけないんだね
俺、旅に出るよ 心の旅に
俺自身の人生全部使って探し出すよ
俺の心が何を求めているのかを!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます