いざ異世界キャンプ その二 場所探し
点検兼ねてマイオフロードを走らせながらテントを張るための設置場所を探す。
平原だけでなく林、あれば湖畔に滝近くまでキャンプ範囲は広がる。
ここは平原×林キャンプ。
種類では芝生と林間キャンプ。
◇◇◇
ここで木野のざっくり講座。
どうもキャンプ大好き、基本ソロキャンの木野実です。
今日は林間キャンプと芝生キャンプについてざっくり教えるぞ。
まず林間キャンプ。
文字通り森、林の中にあるキャンプサイト。
皆が思ってるイメージのキャンプはこれだ。
日射しとかは遮られるが風には強い。
何より自然一杯だし、ハンモックが張れる。
虫が多いだろうから虫除けを持っていくことだ。
そして芝生キャンプ。
原っぱや麓とか平坦なキャンプサイト。
ここは遮るものがないから見晴らしが良いし広くて子どもが遊ぶには最適だ。
つまりファミリー向けともいえるし独りのソロキャンには不向きなところでもあるかな。
以上、ざっくり講座でした。
◇◇◇
ブロロロロロロ
障害物がないから風が気持ちいい!
ヘルメットは今は外している。この異世界に速度規定なんてないらしいからな。
罪悪はあるにはあるんだ。でも清々しく走れることがそんなもん吹き飛ばしてくれてる。
そして、俺は空気は異世界でも変わらず自然溢れたとこだと美味い事を感じながら何処に設置するかを探す。
結構広大で苦労している。
だが延々に走れることにホント感謝だ。
まあ少し疑問というか違和感がある。それは広大な平原に対して動物が見当たらない。
皆さん事件です。
未だにあの紅い鷲っぽい奴しか発見できていない。この世界の生き物色々見たいんだがな。
まあいいか。これから嫌でも見れるし、静かで喉かなこの空間はまさに貸し切りアァンドシーズンオゥフ状態。
「ふ、最高」
それでもいつの間にか生き物がいないかとちらほら探してた俺は設置場所を再び探して進んでいると一本の大きな木を見つけた。
「木陰加減が良いな。よし」
俺はバイクを数分走らせて一本木に到着して荷物を下ろした。
「よぉし異世界キャンプだ!設置、設置〜♪」
という訳でテントを設置します。
先ずは一本木周辺で平坦でペグの刺さる軟らかい地面探しだな。今回は平原だから凸凹するといった所はなかった。
一本木の下は質が良いみたいで地面もちょうど良い軟らかさだった。好きな場所に設置できそうだ。
異世界での初キャン。風は無風に近いとはいえ、やはり飛ばされないように出入口は風下にする。
場所を決めたらシートを下に敷いてからテント本体を広げる。俺のはスリーブ式だからポールを伸ばし、スリーブに通して四隅の穴で固定して……完成だ。
後はタープと折り畳みミニテーブル、メイフライチェア(折り畳み椅子)、ガスコンロその他諸々を出して取り敢えず終わりだ。
ランタンはまだ一時だし、まだ出していない。スマホの時間はこの世界のに合わせてくれていた。
因みにランタンはLEDで本体から四つまで取り外し可能の奴だ。
「そうだ、電池!!爺さんに聞いてみよう。そこもやってくれてるかもだが」
早速神様爺さんに連絡。
「……もしもし神様爺さん」
『どうした、どうした。もうワシの声が聞きとうなったか?』
「んなわけないでしょ」
『そ、そうか…』
何か声がすげぇテンション低くなったな。本当にどんだけ寂しがり屋だよ。
「……頼りたくなったんですよ」
『おぉ!そうかそうか何でも聞くが良いぞ』
本当に神様だよな。機嫌の取り方がチョロいんですけども。
「それで俺のLEDランタンなんですけど電池はどうなってるんですか?」
『おぉそれなら予想着いとると思うが切れることはないぞ。じゃから充電も申し分無く出来る。無論壊れることもない』
もしかしていやもしかしなくとも全部に破壊不能機能が付いてるんだろうな。
「ありがとうございます。また電話します」
『うむ、暇なときにでも掛けてきてもよいからの』
「ソロキャンの自分に暇は出来てもそれもキャンプの一つなんで掛けませんよ」なんて言えないな。
もしかしたら基本一人でいるのかも。他の神様も忙しいんだきっと。
「…待っててください」
『うむではな』
さて、軽く飯作るか。
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