いざ異世界キャンプ その一 到着

光が晴れて最初に目の前にはいったの広大な平原。

見渡せば風を運ぶように飛ぶ大きな鳥、中心らしき場所には小さな林。

ここまでならイタリアとかカナダでも可笑しくない異世界感無いって思ってしまうところだが。

飛んでいる鳥は鷲っぽいが紅い、何より体長がダチョウの倍の6メートルくらいありそうなくらい肉眼でめちゃくちゃ大きく見えた。他には真っ直ぐ続いている一本の道。

整理はされてない。

だが、キャンプには良い環境だ問題なし!

俺は早速場所を探してキャンプを開始しようと決めた。

神様爺さんも流石に私有地に転送するわけない。

道もあるし。


「……一応聞いてみるかな」


オプションで持ってきた自分のスマホをズボンのポケットから取りだし電話帳をタップすると驚いた事に一度も設定したことがなかったお気に入りに『神様』と登録されていた。

神様だけど『神様』って登録してるところが何か可愛いと思ってしまってちょっと笑ってしまったぞ。


「と、とにかく電話だ」


『神様』をタップしてコールする。


「もしもし、神様爺さんですか?」


『そうじゃ。連絡の方は問題は無さそうじゃな』


方は?問題点検してないのか?恐る恐る聞いてみる。


「…何か問題が残ってるんですか?」


『いやな、転送する前に点検してほしかったことが幾つかあったのを忘れておっての』


認知が神様にもあるのか?いや単にうっかりの場合もある。


「それで何を点検すれば?」


神様爺さんによるとバイク、スマホあとキャンプ道具を異世界用に調整してくれたという。


まずバイクは直してくれていた。ありがとうございます。

で、壊れる事がなく、ガソリンの消費がなくオイル交換も別に要らないという。

確かに石油は一般的に取り扱ってないだろうしそもそもスタンド自体ないしな。

質問すると案の定そうだった。

しかも俺にしか扱えないようになってるとかで防犯対策も万全だとか。

もしかしたら山賊とかいるのかもな。


スマホも同じような理由だ。

充電不要いつでもフルでバッテリーが劣化することもない。完全防水、破壊不能、熱で壊れることもないという。

コンセントはなし、もしnuショップがあったら、ヨーロッパ辺りに間違って送ってしまったとかだ。


そんな事を思ってたら『ちゃんと異世界じゃよ』と言葉が返ってきた。

余り心読まないでいただきたい。


キャンプ道具の場合は今知っても意味がないとか言われて不明のまま。

炭や調味料は切れないのと簡単な調理器具が劣化することがないことしか教えてもらえなかった。

調味料が切れないってどんな感じなんだろうな。

何か怪しい笑い声が聞こえてきたがいらん改造してないよなと勘繰っている。

でも今は分からないから気に止めておくだけにした。


キャンプ道具の不明オプションを除けば全体的に有難い。

このオプションが確り付与されているかの

チェックをあの変な空間でしたかったそうだ。

バイクの場合逆に絶対に壊れるとかそんな事があるのか?

スマホは使っていけば良いだろう。


「取り敢えずバイクから点検してみますね」


『うむ頼む』


その前に点検ってどうすれば良いんだ?走って木に衝突しに行くとか嫌だぞ。

とにかくテント設置場所探しも兼ねて走らせるか。調味料は飯の時で良いな。

道なりにいけば何処かの町とかに着くだろうけどキャンプするために長野のキャンプ場に向かってたし、完全に不完全燃焼なんだ。


とにかくキャンプ、キャンプ、キャンプ!頭のなかはキャンプだ。


俺はキャンプ道具をバイクに乗せて走らせる。

マイオフロード、マイキャンプ道具達よ異世界でも宜しくな。

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