第39話 賭けに出た

 あ、バイクの購入の話ではなく、またまた用品の話なんですがね(笑)。


 実際自分のバイクの購入が未定、または先になった場合、今はバイクレンタル店がが多く、色んなメーカーの色んな排気量のバイクをレンタルすることが出来るみたいです。

 そんなわけで、やはりバイクに乗るには装備が欲しい訳でして、残りはジャケットとパンツ、それとブーツの3点になります。

 ただ、家族会議の結果、ある程度自分のお小遣いからも出費があるので、本来ならレンタルバイクとかにも乗ってみたかったのですが、ここはそのお金を購入に充てるのが良いだろうということで、レンタルバイクを借りることは当面なさそうです。


 ま、レンタルバイクを借りなくとも、自分のバイクは購入の方向で進んでいるので、やはりいつかは装備が必要となってきます。

 実は家族会議の前に用意した装備が増えたのですが、それはライディングデニムです。

 普通のデニムと何が違うかと言えば、まず膝にプロテクターがあること。万が一バイクで転倒すると、かなりの確率で膝・肘を怪我するのは、僕が学生時代原付レースで経験済みです(汗)。

 デニム生地って比較的丈夫に思う人も多いとは思いますが、バイクで転倒(走行中)すると、乗り手は路面を滑っていくことになります。まぁ壁にぶつかったり高いとこから落ちたりしなければですが・・・。

 で、丈夫そうに見えるデニム生地も、ほんの数秒もアスファルト路面上で摩擦させると、いとも簡単に穴が開きます。

 では、なぜライディングデニムなのか?今回購入したものは、デニムの裏地に防弾チョッキなどに使われる、非常に摩擦や破れに強い繊維のものが使われ、下手すると革製のパンツよりも強いのだとか。それでいてパッとみデニムですから、お店に入ったりするときも気を遣わずに済むというもの。

 これは買いだ!と思ったものの、製造国はイタリア。さすがお洒落な人が多いお国だけあり、こういう用品も見た目だけではなく機能にも凝ったものなのですが、問題はサイズ・・・。


 国内でデニムで有名なメーカーとしては、EDWINがあると思います。僕もEDWINのデニムを愛用しています。ウエストのサイズは32インチすが、EDWINはどのウエストサイズでも股下が79㎝っぽいです(知らなかった)。

 そしてイタリアのライディングデニム、同じウエストサイズにすると股下が85cm・・・実に6㎝も差があります(汗)。

 僕は両親のお陰で身長180㎝という恵まれた身体をもらいました。そして幸いなことに短足な方では無さそうで、今までデニムを買っても裾を上げるということをしたことがありません。

 ですが、おしゃれな国イタリアの人がイタリア人のバランスで作ったデニムです。出来れば日本人向けサイズとか作って欲しいくらい、ほら、僕が買おうとしてるバイクだって、日本人向けのシート高が低いバージョンがあるくらいですからね。さすがドイツ人です(笑)。


 国産でもライディングデニムを製造・販売しているメーカーもあるのですが、現状このイタリア製のものと同列、またはそれ以上の製品はなさそうです。

 EDWINのデニムを裾上げすることは無いと言っても、長さ的にはちょうどいいくらい、決してEDWINのデニムが短いと思うほど足は長くはありませんよ(笑)。

 ある日の夕食後、シャワーを浴びようと脱衣してる途中に、そうだ!


『ねぇお姉さん(妻のこと)、悪いんだけど僕の股下計ってくれる?』

『え?なに?どうしたの?』

『いやね、バイク用のデニムがあってさ、欲しいんだけどでさ、今は履いてるデニムより股下が6㎝も長いんだよ(笑)』

『さすがイタリア人だね、あっちの人はみんなスタイル良い感じがするし』

『うむ、そこでだ!僕にそのデニムが履ける資格があるか、計って欲しいんだよ』

『うん、わかった』


 例えば身長、少し背伸びすれば数値は増えますし、胴囲はお腹を凹ませれば数値は減りますが、股下を稼ぐのに背伸びでもしようものなら、せっかくのイタリア製デニムも、赤穂事件の松の廊下のごとく現代の長袴と化すことになります。

 気持ちは背伸び、でも決して踵は床から離せません(笑)


『どう?』

『うーん、85㎝だね』

『!』


 これってどうなんでしょう?靴を履いたらいい感じ?それとも膝の部分が立体裁断だから、実質85㎝まで無いだろうと考えるとちょうどいい?なんとも微妙な結果となりました(汗)。


 何デニムのノーカットに拘ってんの?


 そう思う方も居るでしょうが、このデニムは例の防弾チョッキにも使われている、とっても丈夫な繊維が裏地全体に使われていて、裾を捲るとその黄色い繊維が見えてしまい何とも恰好が良くない、しかも裾上げするという事は、この丈夫な繊維ごと処理しなくてはならず、果たして普通のデニムのように加工が可能なのかという問題があります。だからこそ、無加工で履けるに越したことが無いんですよ(笑)。

 同商品の口コミや評価を色々調査して、決めました・・・ポチることを(汗)。


 さすがamazon prime、注文の2日後に届きましたよ。さっそく箱を開け商品を確認しますが、怖くて履けないんですよ(笑)。

 もし、松の廊下での吉良上野介のようになったらどうしよ・・・でも、いつかは履かなければならないのだ!

 妻が洗濯物をしている間に、そそくさと履いてみます・・・あれ?思ったより腰周りが細い感じがするなぁ(EDWIN504比)、これ股下以前にウエストやばくね?


 ドキドキしましたが、結果股下ギリギリ許容範囲、もうほんと床から1~2cmな感じで、はやり膝の立体裁断で少しだけ股下丈が食われてるようでした。

 ウエストも、まぁ履きなれたデニムよりほんの少しだけタイトな感じがしますが、これは履いているうちにある程度伸びて気にならなくなるというか、誤差の範囲でしょう。

 それより、504に比べると股上が少し浅いということで、何となくウエストが細く感じてるみたいで、これも慣れかな?とはいえ、ローライズという感じではなく、ベルト1本分くらい浅い感じ、この辺はイタリアのおしゃれ感覚なのかな?

 昭和ど真ん中世代のおっさんは落ち着きませんが、少し慣れが必要ですね(笑)。


 そんなわけで無事、ライディングデニムも用意できました。必須用品はあと2点、ジャケットとシューズだけですね。

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