第13話 第1段階 3時間目

 初の平日仕事が終わった後の教習、定時ダッシュで家に戻り、急いで着替えて教習所へ行けば十分間に合う。


 免許取得を急いでいたわけでは無いですが、予定外の休校でちょっとだけテンション下がり気味。しかも天気は雨・・・さらに日没後の教習とネガティブな要素がてんこ盛り。

 雨の中でバイクに乗るということは、それなりの装備が必要となってきます。

 まずは雨具、これは山菜採り用のカッパで充分ですが、去年の山菜採りの時、天気予報が降水確率0%の晴天だったため、リュックに少しでも多くの山菜を入れるべく、いつも入れておくカッパをリュックから出したところは覚えている、問題はどこに片づけたかだ(笑)。

 たしか収納魔(期間限定)の妻が、何かの袋に入れておいてくれたところまでは、何となく記憶にあるような無いような、妻に聞いても覚えてないと。

 いや、いいんですよ、カッパだって教習所で貸してくれるから。でも、本来なら自分のカッパがあるんだから、出来れば自分のものを着たい、いろんな意味で(笑)。

 この日は新型コロナの影響から妻が自宅勤務の日、妻の戻りを待つ必要が無いためさっそく車を動かそうとしたときLINEが入りました。


『(カッパを)発見した!』


の文字のあとに、確かに僕のカッパが。良かった。


 帰宅後着替えながら、どこにあったか聞いたら


『この手作り巾着袋の中に入って、ジムニー(軽自動車)の後ろの席の足元にあったよ』

『そうだったんだ・・・でもその袋に入れたのはお姉さんだよね?』

『たぶん、おそらく・・・記憶にないけど(笑)』


 まぁ、夫婦そろって加齢による物忘れを認識しながら、カッパを持ってワンボックスの方に乗って教習所へ向かいます。


 教習所に到着し少し時間があったので、2列目の席に移って靴を履き替えます。

 この靴は、1・2時間目の時に履いていたトレッキングシューズがNGの時用のものですが、雨の日教習に使える長靴が無かったので、一応防水らしいので長靴代わりに使うことにしました。問題は運転しやすいかどうかですが・・・。

 教習簿とチケットを持って二輪センターへ行き、貴重品をロッカーに入れ、そそくさとプロテクター類を身に着けます。


 同じ時間に大型二輪教習を受ける人は、僕以外に3~4人いたのですが、みなさん第2段階のようで、第1段階の教習は僕一人ということで、今日もまた教官とマンツーマンの1日にのようです。

 チャイムが鳴り教習者へ向かうと、偶然ですが初日に乗った車両でした。何となくですが、癖も分かっていますから少し気が楽です。


 さて本日のメニューは、前回の一本橋・S字にプラスして、スラロームとクランクです。レクチャーを受けいざ挑戦!

 ・・・どうやらこの大型教習、大型で初めてやる種目は、ことごとく失敗するようです(笑)。

 スラロームもクランクも、初回豪快にパイロンを倒して、雨の中教官に手間を掛けさせてしまいました(汗)。ですが、このパイロンを倒すことで、車両感覚のズレが治るみたいで、2本目以降が相変わらずそつなくこなせました。

 スラロームは時間縛りがあって、7秒以下で通過しないと減点対象らしいのですが、おおむね6秒前半でクリア。

 でも乗りなれていない大型バイクで、雨でしかも視界が悪い夜にスラロームって、意外と恐ろしいものです。

 それと、教習コースにある40km/h以上出さなければならない直線、この日は雨なのでシールド(透明の板)が付いたヘルメットにしていたのですが、雨が目に入らないようにシールドを下すと、夜間照明のライトがシールドの雨粒に乱反射して見えにくいので、必然シールドを上げるのですが、今度はスピードを上げたときに顔に雨粒が突き刺さります(汗)。

 中型バイクに乗っていたころでも、やっぱりバイクで雨の中を走るというのは、一番嫌な状況でしたね。でも教習ですから、こればかりは仕方がありません。


 なんとか3時間目も無事終わり、教習後も注意を受けること無く、次の時間へ進めそうなんですが・・・なんて言いますか、教習始めってから注意らしい注意を言われて事が無くて、なんか逆に不安(笑)。

 昔の限定解除試験と違い教習所での教習ですから、もしかしたらこんな感じなのかもしれませんが、中型の時の方が色々指摘されてた気がします。


 この日は最終の教習時間だったので、着替えを終えた生徒たちが次回教習の時間を予約していきます。新型コロナの影響で、明日から5月6日まで休校ですし、みおなさん大幅に予定が変わったものと思われます。

 僕もその一人ですが、まぁ早く取得しようがバイクに乗る予定は(まだ?)無いので、全然慌てる必要がありませんが、どうせなら5月連休の方が間の平日に休みが取りやすいので、休校が(といか非常事態宣言の解除)6日で終わると想定して、7日8日の平日を休むという予定で、教習時間の再組立て。

 残り9時間、一度も補習にならないというポジティブ思考前提で、卒業検定の日まで想定した予定を組んできました。

 

 

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