in your smile

第4話

君に受け入れてもらえない事なんかより

君を失う事のが よっぽど怖い

もっと怖いのは君から俺が消えてしまう事

なかった事になんて出来ないよ

簡単に忘れられるくらいなら 気持ちを伝えられなかった事こんなに後悔してない

ーin your smile 4ー

『………ここがミミちゃんの通ってる学校かぁ…』

正門の前で待ってるだけで凄い視線

中には間違いなく入れない

ここに来る途中、何人かの生徒とすれ違った

もしかしたらミミちゃんも帰ってしまったかも…とか学校休んでるんじゃないか…とか悪いことばかり考えてしまう

本当は凄く怖いんだ

また君を傷つけてしまうかもしれない

正直 震えてが止まらない

こんなに緊張した事ないかも

ここに来て自分の弱さに呆れた

『…俺…めっちゃカッコ悪っ………』

でも…カッコ悪くたって これが本当の俺なんだ

だんだん日が傾いてきた

しばらく待ったけど下校してく生徒も もう少ない

さすがに もう帰ってるのかも

『……もう…5時半………』

ミミちゃんに会えるなら何時まででも待ってられる

けど………待ってても会えるかさえ分からない

待ってたところで 避けられてしまうかもしれない

『…やっぱ…俺なんかに…会いたくないかな………』

学校に背を向けて帰ろうとした

｢……マコ………?｣

大好きな聞き慣れた声

幻聴だと思った

もう名前なんて呼ばれる事ないと思ってたから

『ミミちゃん…?』

振り向いたら そこには今1番 会いたくて抱き締めたい君が居た

｢…マコ……何で………?｣

俺とは反対に泣きそうな顔した君を見て胸が締め付けられた

『……ミミちゃん……ごめん…こんな所に押し掛けて………』

｢……………………｣

すぐ消えるから

だから少しだけでミミちゃんの時間を俺に ちょうだい?

『傷つけて…ごめん………謝りたかったんだ…あの日の事!!』

｢…………………っ…｣

ミミちゃんを また泣かせた

大好きなのに

君を悲しませる事しか出来ない

『もう俺なんかと、話もしたくないって分かってるから………最後に…これだけ言わせて?』

泣かないで…?

俺はミミちゃんの涙を拭ってあげられないから

泣き顔だとしても これがミミちゃんを見れる最後

でも…最後って思えば思う程 ミミちゃんが滲んで見えない

『俺もね、ミミちゃんと一緒に居れて、凄い幸せだった……ありがとっ…………』 

もう君の顔が見れない

『………好きになって…ごめんね……』

最後まで悲しませる事しか出来なくて

自分の気持ちを押し付ける事しか出来ない子供でごめん…

でも…誰よりも大切な君の幸せを願ってるから

『………バイ…バイ』

振り向いて一歩を踏み出した

｢…マコ…待って!!…………違うの!!｣

えっ…?

自分に都合のイイ夢見てるの…?

立ち止まるしか出来ない俺の背中に伝わる君の温度

夢じゃない

｢……ごめんなさい!!…マコは何も悪くないっ!!私のっ………私のせいでマコに悲しい顔させるのが辛かったの……

そう思わせたのは俺なのに………

全部 俺のせいにしてイイのに…

…マコが…大切だったからっ………｣

相手の事 思う余り お互い傷付いて悲しんだ

『…もう俺って…過去の人?』

｢違うっ!!｣

でも思えば思う程やっぱりお互い大切で失いたくない人なんだって思い知った

伝えられなくて後悔した気持ち

今なら伝えてもイイよね？

『………良かったぁ………俺も…ミミちゃんが大切だったからっ!!』

ん？

『…違っ!!必要だからっ!!だった…(笑)』

｢…ｸｽっ……マコらしいね!!肝心なところ間違えるとか(笑)!!…………私も…好きだよ!!｣

初めて君と向き合えた気がした

振り返ると そこには涙でぐしゃぐしゃだけど最高の笑顔を見せる君がいて

思わず抱き締めた…………

完