第14話 頑張れ中年

 マップを見れば帰り道分かるし、埋めてないマップは1人で周ればいいかな。


 帰りはノセが1人で突っ込んで危ない場面があり、回復魔法使った後、全員で説教しながら帰った。


 ノセ曰く自分も活躍したかった、とのことだ。



 帰ったら案の定ブレスレットをどうするかで揉めている。


「ブレスレットって女の子がするものでしょ! だから私が貰うのが一番」


「違う違う違う、男もするし! 俺も結構活躍したんですって」


「お前二層じゃドロップ拾いだったじゃん」


 ボブ・ノセ「「ケントは絶対ない!」」


「じゃー間を取って俺かな!」


「モッチーさん、ソロソロ俺にもいいとこ下さいよー」


「師匠! 俺の目を見て!」


 って感じでうるさい……俺はスキルの確認をしてるがいいのが見つかった。


「おい、スキルでアイテムボックスあるぞ」


「「「「まじでー!?」」」」


「SP100使うけどね」


 4人とも無言でスキルを探してる。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

残りSP

 カズト  9985

 ミウ  75

 ケント 65

 モッチー 70

 ボブ 75

 ノセ 70


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


「さて、ここにSPボールがあります。」


 SPボール(中)が50、(小)が10獲得(小)は3つある。


「さーどーする? てかみんなスキル一覧にはあったの?」


「俺なかった」


 賢人はなかったようだ、全員にあるわけでは無いのだな。


「まじか? 見せてみろ」


「いいぞ、ほれ」


 ボブが確認して、


「マジだ……兄さんから貰うための嘘かと思った」


「おま……謝んなさい、さすがに兄ちゃんには嘘つかないわ。でも適性ないと1.5倍SP使うから俺は今度にするわ……」


「すいませんでした」

 ボブ土下座。


「とゆーわけで今回は諦めてSP溜まったらよろしくね、兄ちゃん」


「まぁそれならいいけどね」


「適性なしは1.5倍とかつらい、アイテムボックス150SPだからみんな協力よろしく!」



「「「「……」」」」



「とゆーわけでジャンケンで勝負すれば?」


 もうどーでもいい賢人の提案、まー無難だね。


「「「「ジャーンケーン」」」」



 結果、モッチー、ミウ、ノセ、ボブの順でした。


 モッチーは(中)を使い、残りSP20。


 ミウは(小)3個使い、残りSP5。


 ノセは似合わないブレスレットを付け、ボブは膝を抱えている。


「ボブが可愛そうだから買取してなんか買えば? ついでに賢人も」


「いいんすか? 兄さん愛してる!」


「やったー、なに買おうかなぁ!」


 キスをしてこようとしたので叩いてあげた!


 金貨1枚 銀貨8枚 銅貨35枚を買取。

 計 DP1083500 スゲェな。金貨100万か……


 ボブと賢人は美羽の横に座って、色々見ている。


「「あったー、アイテムバック!」」


 それを探してたのか、


「マジか? いくら?」


「シザーバッグみたいなので15万」

 賢人がニコニコしている。


「まー好きなの選べばいいじゃん、また探せば金貨とか見つかるだろ」


「兄さん大好き! えーと美羽さんスクロールして下さい」


 それから長かった。


 選ぶのにどんだけ時間かけてんだよ。


 結局そんなにデザインはなく、革の製品しか無かったので、肩掛けのシンプルなバックにしたみたいだ。


 肩掛けアイテムバック:値段DP50万 (容量 20個)×2。


 ちなみにデザインは一緒だが賢人が黒、ボブが焦げ茶。


 容量5個とか30個とかどうなってるんだ?

 ちなみにシザーバッグは容量5個でブレスレットと同じ。


「おぉぉぉ、俺の剣が入った! やべーテンション上がるぅ!」


「重さ変わんないぞ! いっときこれで充分っしょ!」


「ジャンケン勝ったのに! 勝ったのに!」


 ボブは正座で剣を出し入れ、賢人は容量の確認(袋に入れると1個と計算されるようだ)して喜んでる。


 ノセはブレスレットを見ながら凹んでる。


 アイテムボックスは時停倉庫とほぼ同じ容量は無限だが時間停止が2分の1になるそうだ。

 アイテムバックとブレスレットは容量制限有りで時間経過有り。


 ノセ以外は満足したらしく、また来週と言う事でボブがみんなを送っていった。




「あいつらの相手は、大変だっただろうけど。ありがとう」

 本当に問題児ばっか、俺も含めて。


「そんな事ないよ、久しぶりに数人の笑顔が見れて嬉しかったし。これからどうなるかわかんないけど2人で頑張ろうね」


 オッサンになると涙腺が緩むんだ……


 2人で、あとみんなで頑張ろう……

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