第7話 マジダンジョンな中年

「兄ちゃん、経験値系、アイテムボックス、鑑定はチートだよ、後は普通がどれくらいか分からないけど強いと思う」


「俺、最近ゲームやってないからよくわかんねーんだよね」


「兄さんまだスキル取れるんすよね? 今の内に取っといたほうがいいんじゃないっすか?」


「任せるわ、どれ取ればいいか教えてよ」


 三人集まり、賢人とボブに従ってスキル一覧を紙に書きながら、あーでもないこーでもないと2人で話している。


「つかお前らステータスカード取りに行かなくていいの?」


 賢人は当然のように、

「俺ら最初は寄生するから兄ちゃんをまずは万全の状態にしないと」


 まー最初は自分で倒さないといけないけどね。


「私も取りたい!」

 美羽が突然入ってきた。


「美羽は出来るかな? ……スゲェ臭いし、結構エグいよ?」


「が、頑張る!」

 フンスッ! と鼻息荒くガッツポーズをとる美羽。


 あー、もう聞かないなぁ、連れてくしかないか。


「まー肉壁があるから大丈夫か」


「俺じゃないですよね?」


 みんな無言でボブに敬礼した。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


名前 :カズト センジャ

種族:人間 /男

年齢:35 レベル:5 →2UP

HP:500/500→+200

MP:500/500→+200


力:670→+270

器用:470→+190

丈夫:570→+230

敏捷:350→+140

知力:500→+200

精神:500→+200

運:150→+60


職種:剣士 Lv 7+ →3UP

SP:10035

【スキル】+

剣術 Lv 5 →2UP

拳術 Lv 1

再生 Lv 3 →1UP

身体操作 Lv 5 →1UP

身体強化 Lv 1

生活魔法 Lv 1

魔力操作 Lv 4 →1UP

隠蔽 Lv 1

地図 Lv 1

気配探知 Lv 1 NEW SP5

危険察知 Lv 1 NEW SP5

回復魔法 Lv 1 NEW SP5

偽装 Lv 1 NEW SP5



ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


「てかスキルありすぎて書ききらない、バラバラだから分けるの大変……でも兄さんとりあえずこれで、今んとこいいと思います」


「あ、カテゴリー分けできるな、最初からこれやれば良かったな」


「まー、回復と察知系取れればとりあえずいいっしょ? 取得SP少なかったし。

 でもこれ兄ちゃんのSP多すぎだね、てかとれないスキルないんじゃない? まーSP使ってスキルレベル上げれるみたいだからなんかあれば上げればいいしね」


「兄さん成長持ってるからレベル上がるの早いでしょ、SP使って上げるのは控えといた方がいいんじゃないっすか?」



 2人とも楽しそうだなぁ、そーいえば、

「SPってどーやって増やすんだ? レベル上がっても増えてないけど」


「「マジかぁ!!」」

 2人とも今度は後ろに倒れた。


「兄ちゃんマジチート、うらやま」


「みぎに同じ」



 知らんし、比較が無いから分からんし。


「武器、防具はどーしてるの? 宝箱とかあった?」

 賢人が復活して聞いてくる。


「昨日は普通の服に木刀か拳、宝箱は見てない」


「それで兄さん行けるんですか? 危ないですよ」

 ボブも復活。



 昨日3時間くらいダンジョンに入って、ゴブリンしか出てこなかった事を話す。


「てゆー事は俺らの初戦闘はゴブリン? 最初から人型はきつく無い?」


「感触はヤバい、しかも臭い、でもすぐ消えるからその内慣れるよ」


 2人ともイヤーな顔して考えている。


「ボブ、耐性系のスキル」


「精神耐性があったから取得するまでは我慢かな? 飛び道具があれば良いけど無いしな」


「なら木刀で首殴打でいけるか?」


「1発でいければ多分それが一番俺らのダメージは少ないと思う」


 真剣だなぁ、ゲームで慣れてるだろうに。


「兄ちゃんもスキル取って! PTSDになってると思うし」


 ん? PTSD?


「兄さん、これです」


 ボブがスマホの画面を見せてくる。


【心的外傷後ストレス障害】なるほど〜、


「戦争経験した人とかなるらしいです。後、最近のニュースで良くやってたっす、兄さんニュース見ないっすか?」


 昔は他人に合わす為にニュースは欠かさず見てたけど今は……


「わかった、スキルは取るよ、んで2人はどーする?」


「兄ちゃん木刀はどこで買ったの?」


「どこだっけなー、旅行行った時にノリで買ったと思う」


 そんなん覚えて無いよなぁ。


「福井の東尋坊行った時でしょ? お土産屋さんいっぱいあったよね」


「あー、だったな。漫画でよくある感じで売ってて、テンション上がったの覚えてるわ」


 結局持て余して護身用でベッド脇に置いてあったんだった。役に立ってるし無駄遣いではない。


「じゃー交代で使う? とりあえずステータスカードを取るだけで良いっしょ」


 2人はそれでいいっぽい、

「装備関係はその後考えよう」


 賢人もボブも真剣だぁ。でも装備なんか何処に売ってる? まーホームセンターで見ればいいだろ。



 さて精神耐性取得して扉の前、やっぱり美羽も参加するらしい。


「何処にあるん?」


 隠蔽がきちんと仕事してますねー。


 木刀を先ずはケントに渡して扉の鍵を開けた。


「「おぉ!!」」

 鍵開けたら隠蔽解けたみたい。


「すげぇ、マジダンジョン」


 何がマジダンジョンなのか?

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