第4話 メスガキ変換法

 オレは執筆をする際、ジャンル違いの本もたくさん読む。

 そうすることによって幅が広がって、全く違うアイデアを手に入れられるからだ。


 しかし、どうしても苦手なジャンルだってある。

 特に歴史小説などは、専門用語が多すぎて頭に入らない事が多い。


 みなさんも、苦手なジャンルの本、苦手なタイプの主人公などがいるのではなかろうか。


 そんなとき、どうするか?


「登場人物を自分の好みのキャラに変換する」

 という方法はどうだろう。


 オレの場合、藤沢周平を読むとき、

「登場人物を、ばらすぃーさんの絵柄に変換する」

 ことで、歴史者への苦手意識を克服した。


 ばらすぃーさんに限らなくていい。

 自分の苦手なキャラを追う必要があるなら、自分が好きなキャラに変化して読めばいい。




 最近だと、『元彼の遺言状』を読んだ際に、どうしても「欲深で高慢ちきな女弁護士」主人公が苦手で、目が止まった。

 そんなとき、


「メスガキに変換する」


 ことを思いつく。


 不愉快な発言や言動が目につくなら、メスガキに置き換えて、

「まあ、メスガキがすることだからインモラルっしょ」

 と笑って見過ごせるようになる。




 これはシュワちゃんの映画『ラスト・アクション・ヒーロー』でも行われている手法だ。

 映画好きだが古典が嫌いな主人公は、映画「ハムレット」を分析する授業が退屈で、

「ハムレットをシュワちゃんに置き換える」

 大胆な戦略で、授業を受けていた。


 理屈屋で弱々しく見えるハムレットを、筋肉で全て解決するシュワちゃんに置き換えることで、新しいシェイクスピアの物語として解釈したのである。


 このように、「自分の頭に入るやり方で勉強する」という方法は、苦手意識を減らして効果的に吸収でき、自身と正反対の解釈もすんなり受け入れられ、昇華できる。


 ぜひとも、おためしあれ。

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