第8話

 喜びを隠せないで盛り上がる元祖美術部員の様子に、生徒会一同は困惑するばかりで、池波は心配しながら甲葉に尋ねる。

 「いいのか、こんな約束しちまって」

 「仕方ないでしょ、成り行き上なんだから」

 「それはそうだが・・・」

 「それに、これ以上此処の連中と、付き合うつもりはないわ」

 「確かに。じゃ、頑張って」

やっと、解放され家に帰れると思い退室しようとするが、何故か足取りが重い。

後ろを振り向くと、微笑む甲葉が襟首を掴んでいた。

 「あなたも参加するのよ」

 「はぁ、やっぱり?」

項垂れている池波を捕まえたまま、岡安に尋ねる。

 「ねぇ、勝敗はどうやってつけるの?」

 「それは、こちらでセッティングする」

 「信用していいのよね?」

 「不正などはするか。俺の主義に反するわ」

 「そう、まぁいいわ」

 「他にあるか?」

 「必要なものはあるの?」

 「そういったものも含めて、此方で全て用意する」

 「分かったわ」

 「他は?」

 「あ、勝った方はどうなるの?」

 「元祖美術部が勝てば、庭山の入部を認める。生徒会が勝てば、元祖美術部は廃部だ」

浮かれていた部員たちが、その言葉を聞いて我に返り、

 「先輩!廃部って!」

 「勝手に、決めないでくださいよ」

 「何言ってるんだ?要は、勝てばいいんだ。勝てば」

 「そうですけど・・・」

その言葉を聞いて、笑みを浮かべながら甲葉は、

 「良いわ。それでいきましょ。あなたたちの先輩が言った事よ。約束は、必ず守ってもらうからね」

池波を引きずりながら、笑いを抑えながら、広田、中里を従え教室を後にする。


 大変な事になっているようないないような、何か生徒会と対決する事にになったよ。

これ、もし勝ったりしたら、心証が悪くなったりするんかな?

それよりも、TRPG何て未だによくわかんないし。

どうすんのこれ?


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