第2話

 神鳥谷高校には、2つの美術部が存在する。

ひとつは、創立以来存続している”元祖美術部”。

もうひとつは、近年設立された”アート絵画部”。


 そもそも何故、二つもの美術部が存在しているのかというのは、美術部部長であったOBの岡安良和に原因がある。 

そもそも”元祖美術部”自体は、普通に絵画や立体物を制作するごく一般的な活動を行っていた。

市や県で開催される、コンクールに出品しては賞を取るなど、学校の名声を響かせ優秀な 生徒が入部し、華々しい活躍をしていたものだった。

そんな美術部に、当時入学したばかりの岡安は入部したのである。

立体造形に精通しており、その腕を遺憾な気発揮して、賞を取るなど部に貢献してきたが、気分が乗らないとやる気なし、気に入らなければ完成した作品でも壊してしまう、勝手に校庭に作品を並べてしまうなど素行が多く、また1年先輩の武関良郎とお互い気が合ったのか、悪乗りが日々エスカレートして行き素行の問題に当時の生徒会は霹靂していた。


 そんなある日、武関先輩が部室にTRPGのルールブックを持ってきた。

岡安は、初めて見るゲームに興味を引き部員と共に始めた所、見事に琴線に触れたのかそれ以降部活そっちのけに夢中になり飲めり込んで行く。

それ以降、部活動そっちのけでゲームに夢中となり、部室には個人で購入したゲームや部費で購入したゲームで溢れかえり、何時しか美術部としての活動よりもゲームを行う事が増え別な意味で、生徒会の頭を悩ませる事となって行く。

卒業後も何故か部室にで入りし、後輩にゲームの指導と育成を行う傍ら、外ではコンベンションを主催して活動を広げる。


 しかし、当然の事ながら岡安に賛同するする人ばかりではないのも事実で、ちゃんと部活動をしたい生徒は美術部から去っていった。

そして、退部した生徒達が生徒会に新しい美術部を設立する申請をし、生徒会も近年の美術部の怠慢に霹靂していた事により思惑が一致し、その申請を受け入れた。

こうして、めでたく名ばかりの”元祖美術部”と本来の活動を行う”アート絵画部”に二分されたのであった。

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