第2話・ネコの印

ネコは印を残します。

でもその印は罠的な仕掛けでもあります。

でも気にする必要はありません。罠だと言っても身体的にも精神的にもなんらダメージはありません。


あなたがネコをペットとして飼ったことが無いキャクターだとして、ノラネコやソトネコを含め、一度でもネコに対して優しげな行為を行った事があるのでしたら少しだけ気に止めておいたほうが良いです。


良いですと言うのはネコ側に立ったポジショントーク的な発言であって人間には何ら損得もありませんが、面倒でなければ頭の隅にでもちょこっと置いといて下さい。


あなたの生活圏内にうっかりと見過ごしてしまいそうな程、気づかないくらい小さく、少量のネコのウンチが落ちていたら、それは印です。また仕掛けでもあります。

なぜこんなところに?と疑問に思うくらいウンチが落ちてる必然性が感じられず、まったくもって不自然にポチッとウンチがあるなら、間違いありません。

先にも言いましたが罠的な要素もあるので気をつけて下さい。でも痛くはありませんのでご安心下さい。


実は、それは「落ちている」のではなく「置かれている」ものなのです。意図され、そこに存在しているものなのです。


「あーあッ、あの子こんなところにウンチしちゃって!!」と腹立たしくなるのか?あまりにも小さく匂いもしないくらいの量なので、まったく気づかず過ごすのか?。そこであなたが取る行動がその後のあなたのネコの関わり合いに大きな影響を及ぼします。

実はネコはそこを見ているのです。

ポチッと転がっているウンチを発見した瞬間、あなたはネコに試されているのです。


あなたが何度かネコに向けた優しさが気まぐれ的なものであったのか?私と言うネコの存在を一体どう言う風に捉えているのか、可愛いと思っているのか?また餌をくれたりするのか?一度餌をくれたあと、まったくご無沙汰なのは一体何故なのか?。あれは一夜のゆきずりの恋みたいなものであったのか?。

あなたは私のことをどう考えているの?と、ネコあなたの気持ちを確認するためそこに置いたのです。


あなたが普段の何気なく、普通に、平和で、平凡な生活のなか、意外な場所にポチッと不自然にあるネコのウンチを見つけたら、あなたはそれまで忘れていたネコの存在があなたの意識の中に蘇るでしょう。その時ネコもまたあなたを意識していると言う事なのです。


そうです。

あなたがネコを見る時、ネコもまたあなたを見ているのです。


-了。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る