仲良し夫婦と林檎の魔法

「・・・こほんっ!仲がお宜しいことで。」


「っ、白雪さん」


「・・・どうぞ、プリンセス・スノウホワイトとお呼びください」


「・・・長いですから」


「あら、そう。。。レラ・・・シンデレラ様。今日は泊めていただくことができ、わたし、感激ですわ」


嫌味な人・・・ほんとうに。

真っ白な乙女の憧れのような肌とは対照的などす黒い心。・・・たしか白雪姫って初版では殺された母親は実母なんだっけ。その部分が混ざってるからか知らないけど、嫌味な人。


「そりゃどーも・・・」


「その、お礼にこの林檎をもらってください・・・ほんのわたしの気持ちですわ」


『レナ』


何?頭に直接声が・・・!それも、レラくんの声!


『何?レラくん』


『真実の赤ずきんの力であの林檎を調べてくれ』


『そっか、、、。初版道りなら毒があるかも!』


『ああ。』


【鑑定】・・・!普通の林檎?まさか・・・ううん、いやわたしの鑑定の結果・・・。


『普通の林檎だよ』


『そうか?ならいい』


「どうなさいまして?」


ニコッと口角を上げる白雪姫。その時一瞬彼女の影が生き物のように揺らめいた気がした。


「っ!?」 


「どう・・・なさいまして?」


「えっ・・・ぁ・・・いえ、・・・」


「どうしたんだ、ずきん・・・大丈夫か?気分が悪いのならもうねろ」


レラ君・・・違う、違うの。この人の、影が・・・

!疎通だ。


『レ・・・ん・・・が・・・で・・・い・・・ゆ・・・こ・・・ぜ・・・な・・・る!』


『?レナ?何て言いたい?』

 

「ずきんさん、大丈夫ですの?」


この人のせい!?今、レラ君のしかくだからって、唇をニタァってあげた!!


「どうしましたの?」


「なんでもないわ。心配をかけてごめんなさい、レラ君。」


「いや、いい。」


レラ君、どうしよう。ねえ・・・。


「ぁ・・・」


「レナ?」


「な、なんでもない」


ゆらり、ゆらり。影がまた揺らめいてる!それから林檎の方へ・・・?っ、【真実の赤ずきん】の【特殊魔法能力解放】、【シールドっ】 

わたしは、真実の赤ずきん。

彼女はきっと毒林檎の白雪姫。

レラ君は【蒼の王子】。


「負けないっ・・・」 


サファイア、蒼の王子レラ君に呼び掛けてっ!


その時蒼くサファイアは光輝いてレラくんのルビーも紅に光った!


「!えっ・・・」


『【特殊魔法能力解放】、【蒼のガラスの刃】!』


可視化できない光の刃が影を打ち破った!

やったぁ!


「白雪姫。なんのつもりか知らないが、こいつに危害を加えてみろ。今晩の寝床さえ危なくするぞ」


っレラ君、ありがとう・・・

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